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ceroと黒田卓也が語り合う現在進行形のブラックミュージック史
インタビュー・テキスト:渡辺裕也 撮影:豊島望(2015/09/14)
ここは毎週月曜の深夜にオンエアされるInterFMのラジオ番組『Night Drifter』の収録現場だ。ブースの中にいるのは、番組のナビゲーターを務めるceroの高城晶平、荒内佑、橋本翼の三人。そして、この日の『Night Drifter』はもう一人のアーティストが収録に同席していた。彼の名前は、黒田卓也。日本人で初めてアメリカの名門レーベル「ブルーノート」と契約したことでも知られる、当代きってのジャズトランペット奏者だ。
終始なごやかに会話をかわしながらも、どことなく緊張気味な様子のcero。それもそのはず、彼らが最新作『Obscure Ride』を制作するにあたって、強く影響を受けたアーティストの一人が、まさにこの黒田だったのだから。収録はそんな黒田のアルバム『Rising Son』がいかに刺激的な作品だったかを熱く語るところから始まり、ニューヨークを拠点とする彼の活動にも迫っていく。その会話の模様はぜひ『Night Drifter』の放送で確かめてほしい。
さあ、そんなceroと黒田がいよいよステージ上でも共演を果たす。会場は東京と大阪のBillboard-LIVE。この共演の背景に迫るべく、『Night Drifter』の収録直後、すっかり意気投合した様子の四人に話を訊いてきた。
cero(せろ)
Contemporary Exotica Rock Orchestra 略してcero(セロ)。様々な感情、情景を広く『エキゾチカ』と捉え、ポップミュージックへと昇華させる。2011年1月にリリースした1stアルバム『WORLD RECORD』は各地で好評を博し、現在もロングセールスを記録。2012年には2ndアルバム『My Lost City』をリリース。 2012年を代表する1枚との呼び声も高く各地で大絶賛、大好評を呼んだ。2013年12月に1st single+DVD『Yellow Magus』をリリース。2014年12月に2nd 両A面 Single『Orphans / 夜去』をリリースし、2014年12月21日、22日のEX-THEATER ROPPONGIでの2DAYSワンマンライブ『Wayang Paradise』も両日完売、大盛況にて終了。2015年1月より初のラジオレギュラー番組InterFM『Night Drifter』が放送開始となった。そんな中、まさに待望の3rd Album『Obscure Ride』を2015年5月27日にリリース。オリコンアルバムチャート8位を記録し、現在もロングセールスを記録中。
cero
黒田卓也(くろだ たくや)
1980年、兵庫県生まれのジャズ・トランペッター。12歳からトランペットを始め、中・高・大学を通してビッグバンドに所属。16歳から神戸や大阪のジャズ・クラブでの演奏活動をスタート。2003 年に渡米し、ニューヨークのニュースクール大学ジャズ課に進学。在学中から、ニューヨークの有名クラブに出演。 卒業後もニューヨーク・ブルックリンを拠点に国内外で、ジャズのみならずさまざまなジャンルで活動。JUJU、Orange Pekoe、ホセ・ジェイムズなどのアルバムにアレンジャーやプレイヤーとして参加。2010年に初のリーダー作『Bitter&High』を発表。2011年にリリースした2ndアルバム『Edge』が全米ラジオチャートの3位にランクインし大絶賛される。 2013年6月には、「TAKUYA KURODA SEXTET: Six Aces」(P-VINE)を発売。そして2014年、75周年を迎える名門ブルーノート・レーベルより遂にメジャー・デビュー作をリリースする。
黒田卓也 | Takuya Kuroda - UNIVERSAL MUSIC JAPAN
その街で一番会ってはいけない不良にカツアゲされたみたいな感じでしたね(笑)。(黒田)
―黒田さんは日本の大学を卒業した後、2003年にジャズを学びに渡米したんですよね。収録でも話にあがっていましたが、最初はかなり苦労されたとか。
黒田:あっちに行って自分の名前を売るとなると、まずはジャムセッションに参加するしかないんですよ。だからアメリカに行くなり早速参加したんですけど、そのときの演奏が、今までに自分がやってきたジャズとはまったく違うものだったんです。それこそまさに、言語の通じない国に飛ばされたような感覚でした。
―そこにいたのが、ロバート・グラスパー(1978年生まれのジャズピアニスト、音楽プロデューサー。『第55回グラミー賞』で最優秀R&Bアルバム賞を受賞)たちだった。
黒田:そうですね。当時は僕も若かったから、最新の情報も躍起になってチェックしてきたはずなんですけど、まだ彼らも若くて、メディアにも取り上げられていなかった時代でした。彼らも道場破りみたいに夜な夜なニューヨーク中のジャムセッションを渡り歩いてて、僕がニューヨークで初めて参加したセッションで、彼らとぶち当たってしまった。その街で一番会ってはいけない不良にカツアゲされたみたいな感じでしたね(笑)。
―いきなり強烈でしたね(笑)。ロバート・グラスパーやホセ・ジェイムズ(1978年生まれのジャズシンガー、プロデューサー。黒田のアルバム『Rising Son』のプロデューサーでもある)は、黒田さんが留学したニュースクール大学のジャズ科に在籍していて、黒田さんは彼らが作り出した新しいジャズの胎動を、間近で体感することができた。
黒田:ちょうどRH Factor(トランペッターのロイ・ハーグローヴが中心となったグループ)のアルバムが出た頃で、当時二十歳くらいだった人たちは、「ジャズは好きだけど、なんでジャズしかやっちゃいけないの?」って自問自答し始めた世代だったんですよね。そういう気持ちの人があの頃にたくさん出てきたんだと思う。だからセッションでも、僕が当たり前だと思っていた決まりごとがほとんど通じない。スタンダードな曲を演奏しているのに、フレーズもスピード感もぜんぜん違ったし、同じジャンルのものとはとても思えなかったです。
日本ではあまり音楽のクロスオーバーが行われてこなかった印象があって。いろんな音楽が点在していて、そのあいだには今も壁があると思うんですよね。(高城)
―黒田さんの場合は、それこそジャズのメッカとしてニューヨークを見ていたわけですけど、一方でceroのみなさんはどうでしょう。ニューヨークというと、まずどんな音楽を思い浮かべますか。
高城:僕はアート・リンゼイ(1953年生まれのギタリスト、プロデューサー。1977年に、後にニューヨークパンクを代表するバンドDNAを結成)ですね。アート・リンゼイは17歳までブラジルで育って、そのあとニューヨークに戻ってノイズやアヴァンギャルドから音楽キャリアを始めるんだけど、最終的にはブラジル的なものと合流していくのが面白い。しかも彼は見た目がナードだから、そういうところにもすごくシンパシーを感じています(笑)。
荒内:僕はそのアート・リンゼイも込みで、1980年代のキップ・ハンラハン(1954年生まれ。フリージャズやラテンなど様々な音楽がクロスオーバーした1980年代のニューヨークアンダーグラウンドのキーパーソン)近辺の人たちに興味があります。ハンラハンもゴダールのもとで映像の編集をやっていた経歴があるんですけど、そういう変わった経歴の人たちが集まって、アルバムを作っていたんですよね。ニューヨークというと、そういうミクスチャーな街をイメージします。
橋本:僕はいわゆる伝統的なジャズが好きなので、やっぱりニューヨークというと、ウディ・アレンが毎週決まったところで演奏しているようなイメージがありますね(笑)(ウディ・アレンはニューヨークにあるパブのレギュラーバンドの一員として、毎週月曜日の夕方にクラリネットを吹くという習慣を数十年続けており、『アカデミー賞』の授賞式に出ずクラリネットを吹いていたという伝説を持つ)。それこそ街並みもすごく雑多な感じで。
―なるほど。ceroが次々と編成を変えているのも、今みなさんが話してくれたような、雑多なコミュニティーから生まれる音楽を目指しているからなのかなと思ったのですが、いかがですか。
高城:ニューヨーク云々はまた別として、確かにそうですね。これもまたイメージですけど、そういう音楽のクロスオーバーみたいなことって、日本ではあまり行われてこなかった印象があって。ロックならロック、ヒップホップならヒップホップみたいな感じで、いろんな音楽が点在していて、そのあいだには今も壁があると思うんですよね。すべては「音楽」の中に収まっているものなのに、それが細分化されているのって、僕はすごく不思議だと思うし、できればそれをとっぱらいたいなって。ひいてはそれがちゃんとヒットチャートにも影響を起こせるんだったら、それはとてもいいことだと思うし。
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