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Mozilla Flux

Mozilla関係の情報に特化したブログです。

速報:Firefoxの拡張機能にデジタル署名を必須とする措置が延期に 完全実施はバージョン44から

Fx新着

2015年2月に発表され、各所で議論を巻き起こしたFirefoxのアドオン署名義務化。より正確には、拡張機能を公開する前に、Mozillaの審査とデジタル署名を受けなければ、Firefoxへのインストールができなくなる措置を指す。

The Future of Developing Firefox Add-ons | Mozilla Add-ons Blog和訳)でも言及されていたとおり、この措置は段階を踏んで行われる。これまでのスケジュールによれば、Firefox 41では、未署名の拡張機能は初期設定で無効化されるものの、署名の強制を無効化できる設定項目(xpinstall.signatures.required)が用意され、この設定をfalseにすれば未署名の拡張機能も使用できるのに対し、Firefox 42では、BetaおよびReleaseチャンネルにおいて上記設定項目も廃止されることになっていた。

しかし、上記措置の実施は延期された(Bug 1203584)。具体的には、2リリースぶん後ろにずれ、Firefox 43で未署名の拡張機能無効化+有効化する設定あり、Firefox 44で未署名の拡張機能無効化+有効化する設定なしとなる。その結果、Firefox 42までは未署名の拡張機能を使える状況が続くことになる(配布元を確認して慎重に使用することを求める警告は表示される)。Firefox 43のリリース予定日は2015年12月15日なので、今から3か月程度はこれまでどおり、というわけだ。

延期の理由は今のところ明らかにされていないが、Mozilla Add-ons(AMO)における準備の進捗や、アドオン開発者の対応状況、既存ユーザーの意見などは考慮されているだろう。また、WebExtensionsの初期実装がFirefox 42で公開され、マルチプロセス化(e10s)がFirefox 43で初期設定において有効化されるのだとすると、デジタル署名の強制をFirefox 44で確定させることにして、影響の大きな措置を実施する時期が重ならないようにしたとも考えられる。