結婚が人生のゴールだと思っていませんか?
しかし、シングルでも人生を謳歌している人はたくさんいます。最新の研究によって、シングルの人のなかには「自分で自分を幸せにできる」人がいることも実証されました。
誰かとともに生きるためは、自分という存在を相手から認めてもらう必要があります。だから、ときにぶつかり合い、喧嘩もするでしょう。そのようないさかいを恐れてしまう人々は、自分ひとりでいられる時間こそが「幸せ」だと感じているのです。
パーソナリティや社会心理学の新しい研究によれば、シングルも、カップルもともに同じような満足度を得ているそうです。
今回は『Science Daily』の記事を参考に、シングルとカップルの幸福感についてまとめました。
■心理学者が「シングル=不幸せではない」と主張
ニュージーランドのオークランド大学で心理学を専攻している博士候補、主任研究員でもあるユシカ・ギルメ氏によれば、人によってはシングルでもカップルでも幸福度は同じだそうです。
シングルの人はカップルにくらべて幸せがつかみにくいと思われがちですが、それはすべての人に当てはまる事実ではありません。パートナーがいなくても充実した人生を送ることができるのです。
■調査でシングルでも幸せになれることが明らかに
今回、4,000人以上のニュージーランドの住民を対象にした、22年間におよぶ大規模な追跡調査が行われました。
この研究では、意見の不一致や衝突を避けるタイプの人を「回避型」、逆に親密さを強化してパートナーとともに成長することで関係を維持しようとするタイプを「接近型」としています。
「合わない人」との意見の不一致や衝突を避けるような「回避型」の人は、シングルであってもカップルであっても幸せだという事実が明らかになりました。
以前の研究では、シングルの人はカップルよりも満足度の低い生活になりがちだったり、身体的・精神的な健康が保てないと考えられてきました。しかしタイプによっては、シングルでも充分幸せになれることがわかったのです。
ちなみに「接近型」の人は、シングルでいるよりカップルでいた方が幸せと感じるようです。タイプによって幸せの感じ方が異なるということですね。
■超大国アメリカでは成人人口の51%がシングル!
また、アメリカではシングルの人が増え続けています。高い離婚率、シングルマザー/ファーザーの増加、キャリアを追い求めることによる晩婚化……理由はさまざまです。
いまやシングルの人は既婚者の人数を上回り、アメリカの成人人口の51%に当たる1億2,800万人もいます。シングルでも幸せになれるということに、人々が気づきはじめたのかもしれません。
シングルの「回避型」の人とカップルの「接近型」の人、両方幸せであることは間違いないのですが、実はカップルの「接近型」の人の方が、より大きな幸せを感じているということもわかっています。
シングルライフで幸せならそれもOK、でももしどうしても人恋しくなってしまうようなら、ともに超えていけるパートナーを探してみてはいかがでしょうか。
(文/スケルトンワークス)
【参考】
※Some single people are happy on their own, research finds-Science Daily