トップページ科学・医療ニュース一覧精神科などの患者の2割 睡眠薬など過剰に処方
ニュース詳細

精神科などの患者の2割 睡眠薬など過剰に処方
9月4日 21時06分

精神科や心療内科に通う患者の2割が、睡眠薬などを過剰に処方されているとする調査結果を医療経済研究機構がまとめ、専門家は「依存性のある薬で対策が必要だ」としています。
睡眠薬や不安を和らげる抗不安薬は精神科や心療内科の外来で広く処方されていますが、使い続けるとやめにくくなる危険があるため、製薬会社各社は薬の添付文書で1日当たりの最大の使用量を、代表的な薬に換算して15ミリグラムとしています。
これらの薬のうち、「ベンゾジアゼピン系」と呼ばれる薬について、専門家で作る医療経済研究機構が患者110万人分の薬局での処方箋のデータを調べたところ、最も新しい去年11月のデータでは1日に15ミリグラムを超えて薬を処方されていた人は全体の19.1%に上り、3倍以上処方されていた人も2.1%いました。
また、厚生労働省は昨年度、3種類以上の薬を病院が処方した場合、診療報酬を請求できないとする新たな制度を導入しましたが、薬の量に大きな変化は見られず、効果は限定的だとしています。
医療経済研究機構の奥村泰之主任研究員は「医師が患者から生活習慣などを聞き取り、薬の量を検討していく診療時間が十分確保できていないことが原因の一つだと思う。依存性のある薬なので国も診療時間の確保に向けた対策を行うことが必要だ」と話しています。

関連ニュース

k10010216341000.html

関連ニュース[自動検索]

このページの先頭へ