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【主張】
中国の抗日行事 秩序の「破壊者」は誰か 異形の国との関係に心せよ
奇妙な光景が世界に映し出された。北京で行われた中国の抗日戦争勝利70年記念行事である。
天安門楼上に、習近平国家主席ら中国指導部とともに、ロシアのプーチン大統領、韓国の朴槿恵大統領が並び、軍事パレードを見守った。
抗日戦を掲げ中国共産党の「政権の正統性」を強調しつつ、1万2千人の兵士を動員し、新型兵器の威力を誇示する好戦的な行事が繰り広げられた。
日本や欧米主要国首脳が招請に応じなかったのは、時代錯誤とも受け取れる国威発揚の儀式に、手を貸すことを拒んだからだ。
≪「歴史」を覆い隠すのか≫
自由や人権を認めない一党独裁の強権体制や、力による現状変更の試みを、国際社会はけっして受け入れない。中国はその現実こそ正視すべきである。
習氏は「中国人民は巨大な犠牲を強いられながら、世界の反ファシズム戦争勝利に大きな貢献をした」と演説した。