2015-09-01
岡山大学医学部不正調査の問題点
岡山大学で調査された論文不正疑義
http://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id4424.html
に関して、岡山大学に情報開示請求をして、調査報告書(予備調査・本調査)と画像解析を依頼した業者の報告書、専門委員会(本調査委員会の下に設置)の報告書などを入手しました。
公開された文書の一部(資料ファイルをリンク)
1. 研究活動に係る不正行為に関する調査報告書
2. 論文掲載画像に関する検証報告書
3. 専門委員による調査結果
(不開示決定された各調査委員会の議事要旨の議事録と著者から提出された画像について、開示して頂くように異議申し立てをしています)
個人情報に関わる部分などは黒塗りされましたが、文書で開示された部分から、様々な疑惑があることが分かりました。いくつか代表的なものをピックアップします。
<予備調査での問題点>
【論文1】
《Fig.1》
〔予備調査委員会の判断に対する疑問点〕
・貼り合わせの可能性の指摘に対し、上段2 パネルの不自然な線については判定がなされていない。
・告発では同一パネル内(同一タンパク質)の泳動度の違い(を指摘しているのに、他のパネルと比べて判定しており、告発書での指摘とは違っている。
・査読を受けている論文でも、不正が発覚しているのは周知の事実であり、合理的な判定とは言えない。
《Fig.6》
〔予備調査委員会の判断に対する疑問点〕
・生データを確認すれば済むことであり、「想定される」としてシロ判定するのは疑問。
2008年の論文であるが、Fig.2の訂正が2014年に行われており、Fig.6の生データが残されている可能性は充分にある。
【論文2】(論文1が岡山医学会賞を受賞した紹介記事だと調査報告書に記載)
《Fig.1》
〔予備調査委員会の判断に対する疑問点〕
・論文2は論文1の紹介記事であるため、掲載されるのは同じデータとなるはずである。しかし、予備調査委員会は、「データの矛盾の対象にはならない」と判断している。紹介記事なのにデータ内容が違うのは矛盾ではないのか?
【論文3】
《Fig.5A》
〔予備調査委員会の判断に対する疑問点〕
・不正の手段として、コントロールのバンド画像の使い回しはよく知られている手口である。
本調査に移行させて精査が必要。
【論文11と12】 論文11は医学会雑誌における論文12の紹介記事
〔予備調査委員会の判断に対する疑問点〕
・論文11は論文12の紹介記事であるため、掲載されるのは同じデータとなるはずである。しかし、予備調査委員会は、「データの矛盾の対象にはならない」と判断している。紹介記事なのにデータ内容が違うのは矛盾ではないのか?
<本調査での問題点>
【論文1】(専門委員会報告書で、2014年にFig.2の訂正が行われていると判明)
《Fig.2》訂正後
〔本調査委員会の判断に対する疑問点〕
・「訂正後の論文におけるパネルB、G、I、J、Nは全て異なる構図であることが判明した」としているが、パネルIとJの構図(細胞配置)がほぼ同一であることは論文掲載画像を見比べれば同じ構図だと判断できる。これは、解析業者による解析結果でも同じ結論が出されている。
・後述するが、新たにLSM Image(論文に掲載された画像とは異なる)がI画像として解析業者に提出され、これによってパネルIとJの細胞配置が異なるという報告が解析業者から出された。この報告によって調査委員会は「訂正後の論文におけるパネルB、G、I、J、Nは全て異なる構図である」と判断している。これは、調査報告における不正ではないのか?
※また、何度も論文に掲載する画像を取り違えることは問題であり、研究成果の信頼性そのものが疑問視される。
訂正後の論文に掲載されているIとJ(明るさとコントラスト調整)
※構図(細胞の配置)がほぼ同じで、Z軸がずれた同一細胞の写真である可能性が示唆される。
次に示す通り、専門委員会報告書の画像解析データでも、訂正後のIとJの構図(細胞の配置)がほぼ一致している。
画像解析業者の解析データ
訂正後のIとJ(Yasuhara 20131028.ppxより)
しかし、新たにLSM Image(左)が提出され、構図は同一ではないと判定し直される。
↓
解析業者による報告
解析の途中で論文(訂正後)に掲載されたものとは異なる画像に差し替えて、「訂正後の論文におけるパネルB、G、I、J、Nは全て異なる構図である」と最終判定しており、これは明らかにおかしい。
【論文30】
《Fig.6B,C》
〔本調査委員会の判断に対する疑問点〕
・B,C各パネル内での画像の貼り付けを指摘しているのに、パネルBとCが別の条件設定で行われているという指摘ではない。(わざとはぐらかしている?)
・岡山大学が依頼した画像解析業者による解析データでも、特にパネルBはバックグラウンドの不連続が明瞭に検出されている。それにも関わらず、この業者は「不自然な結果が導き出せない」として「貼り付け操作は確認できない」と報告している。
・この業者の解析画像を含めた報告書を受け取った専門委員は、解析結果と明らかに異なる画像解析業者の報告を読んで、疑問に思わなかったのだろうか? 普通なら、結果と異なる判定をする業者に不審を抱いて然るべきところ、そのまま調査委員会に報告している。調査委員会も、同様にそのまま受け入れており、かなり疑問である。
・B,C各パネルは、それぞれ条件が同じになる同一ゲル上での比較結果であるかの様に見せかけており、2006年当時の感覚としてもこの様な画像の合成は不適切である。
岡山大学が依頼した解析業者による画像解析 パネルB
明瞭に、バックグラウントの不連続が検出されている。
それにも関わらず、解析結果として「不自然な結果が導き出せない」として、「貼り付け操作」が「確認できない」と報告している。
※画像解析業者がどうしてこの様な判断をしたのか理解に苦しみます。
本件の告発者である2名の教授に対し、岡山大学から嫌疑不詳の自宅待機命令が今年5月から出されて3か月以上経っており、人権問題ともなっています。
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