プログラマーの知名度と技術力は関係ない【連載:村上福之】
2015/09/01公開
この前、このブログがバズっていて、いろいろ考えさせられました。
要するに、「はてなダイアリーなどで有名になったプログラマーって、今はたいして有名なプロダクトを作ってないじゃないですか」というエントリです。突っ込みどころはいろいろとありますが、思うところの多い記事でした。
プログラマーの知名度とプロダクトの良し悪しは関係ない
まずはじめに、プロダクトがヒットしたかどうかはプログラマーの知名度とは関係ありません。上記のブログに挙がった人たちは実績はありますが、世の中のソフトウエア技術者の中で頂点にあるような人かと言われると違うと思います。
表にまとめるとこんな感じです。
例えば、Linuxを作った超絶有名プログラマーであるリーナス・トーパルズ氏は、その後トランスメタ社にスカウトされて入社しましたが、まったく利益が出ないままトランスメタ社は2009年にこの世からなくなりました。技術的には非常に面白かったのですが、彼らの作るCPUはあまり性能が出ませんでした。
このように、超絶有名なリーナス様でさえこんな感じなので、中の人のプログラマーの知名度とプロダクトの良し悪しは、必ずしも相関関係にはありません。
技術力を上げるなら、ブログよりコードを書いた方がいい
さらに、プログラマーの知名度と技術力も関係ありません。なぜかというと、知名度を上げるための工数と、技術力を上げる工数は別だからです。
当たり前のことを言いますが、知名度を上げるために工数を割けば、その人の知名度は上がります。技術力を上げるために工数を割けば、技術力が上がります。
知名度を上げるために工数を割けば、その人の知名度は上がります。技術力を上げるために工数を割けば、技術力が上がります。大事なことなので2回言いました。
極論を言ってしまうと、はあちゅうさんのように知名度を上げることに工数を絶対的に掛けると、たいした専門知識がなくても知名度は上ります。
また、知名度を上げた方が、まじめにコツコツ勉強したり資格を取ることに工数を掛けるよりも、費用対効果が高いことがあります。
ただ、知名度は中国株のように水モノですので、資格や知識よりも費用効果の永続性はないです。その点で、はあちゅうさんはネット民から愛され、息の長い活動をされていますから、見えないところでものすごく努力をしているだろうし、もはや簡単には真似できない境地に達していてすごいと思います。
ブログにもいくつかパターンがあって、誰を対象に書くかで認知される層も変わります。
例えば、技術が高度化すれば高度化するほど、ブログに書いても読んで理解してもらえる人が少なくなってきます。一方で、流行りそうな技術を早々に見つけて、その技術の入門的なブログエントリを書くと、けっこうヒットするんですよね。
分かりやすく幅広い層に向けて知名度を上げたいなら、「Docker使ってみた」とか「Amazon Machine Learningで機械学習やってみた!」みたいなエントリを書くと、瞬間風速的にその夢を叶えられます。
ただ、どれだけブログのエントリがバズっても、前述の通り「会社」や「プロダクト」の実績にどこまで貢献できているかは分かりません。プログラマーやエンジニアのポジションでどこまでプロダクトやマーケティングにかかわれるか?という話もあるし、そもそも会社やプロダクトがダメダメだと、良いエンジニアがジョインしても花は咲かないですよね。
「じゃあ、プログラマーを採用する場合、知名度と技術力、どっちが高い人を採用した方がいいですか?」と聞かれると、知名度はインパクトあるんですけど、継続的に何かしないとそんなに長く持続しませんし、原則としてはやはり技術力が高い方を選ぶのが無難だと思います。
ただし気を付けたいのが、プログラマーが技術力を高めることに重きを置き過ぎると、会社やプロダクトへの貢献とかけ離れてしまう可能性が出てくるということ。ともすると、プログラマーのマスターベーションになってしまいます。
結局のところ言いたいのは、僕も知名度上げてチヤホヤされたいってことです。
そんじゃーね。
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