勝手なイメージですが、アニメファンの方で外国映画を
頻繁に見られるという方は、そんなに多くないという印象があります。
若い世代の方は特に。
それでも、スター・ウォーズやターミネーター、ハリー・ポッターなど、
興行的にも大ヒットした大衆向けでもある映画は
見られている方も多いと思います。
しかし、それくらいで満足せず、他にもオススメしたい、
むしろアニメファン・声優ファンだから見るべきと思う作品も多々あります。
そこで僭越ながら、アニメ以外に外国映画も嗜む身として
いくつかご紹介したいと思います。
※念のための注意ですが、これを見て気になって調べたとき、
ウィキペディアを見ることはオススメできません
ほとんどネタバレが書いてあります。
メメント
監督は「ダークナイト」などで知られるクリストファー・ノーラン。
正直、一度見ただけで全てを理解するのは難しいと思いますが、
その分何度見ても面白い。
むしろ、何度も見てこそ面白い。
最後で謎が解けたとき、きっとハッとなります。
『魔法少女まどか☆マギカ』で、脚本を担当された虚淵玄さんが
ループものという点で影響を受けた作品でもあるそうです。
(「オトナアニメ」Vol.20のインタビュー記事より)
ちなみに、ガイ・ピアース演じる主人公の
吹き替えを担当しているのは小山力也さん。
ミリオンダラー・ベイビー
監督は、あの有名なクリント・イーストウッド。
第77回アカデミー賞では作品賞、監督賞、主演女優賞、助演男優賞を受賞。
アニメでは、悲しすぎる結末のアニメはそうそうないものですが、
外国映画にはたくさんあります。
この映画もその一つ……、いや、それどころか
それらバッドエンド映画のなかでも結構上位な方で、
悲しすぎる結末に言葉を失うかもしれません。
しかし、だからこそ見て欲しい映画であり、
なんの意味もないバッドエンドではありません。
このような物語はアニメではなかなか見られないと思うので是非。
ロリータ
監督は大巨匠のスタンリー・キューブリック。
ストレートすぎるタイトルですが、この映画と同タイトルの原作小説が
現在でも使われる「ロリコン」「ゴスロリ」の名前の由来なのです。
本当は、90年代以降くらいでカラーの映画だけを紹介したかったのですが、
この作品は白黒です。そして吹き替えもないのでご注意を。
とりあえず、「ロリータ」の起源を知ってもらいたいためだけに紹介。
ガタカ
監督はアンドリュー・ニコル。
遺伝子で全てを決められる未来世界を描いたSF映画。
ちなみに声優の金元寿子さんは、
SF映画らしい、難しい言葉が多く出ることもなく、
静かな空間で、静かに物語が進んでいきます。
NASAが選ぶ、最も現実的なSF映画第1位の本作。オススメです。
ベンジャミン・バトン 数奇な人生
監督は名匠デヴィッド・フィンチャー。
この映画で筆者が特にオススメしたいのは吹き替え。
ブラッド・ピットとケイト・ブランシェットが共演したこの映画。
ブラッド・ピットの吹き替えを担当しているのは、おなじみ山寺宏一さん。
山寺さん自体は多くの吹き替えに出演されており、薦めるとすればどれなのか
という話にもなりますが、今回はこれを推したいと思います。
やはり山寺さんは凄いと改めて感じることができるかと思います。
そしてもう一つ、諸星すみれさんも出演されているのでその点でもおすすめ。
さすがの諸星すみれさん、このときから非常に魅力的な声と演技です。
シンドラーのリスト
監督はあの有名なスティーブン・スピルバーグ。
スピルバーグ監督といえば、多くの人には「E.T.」とか「ジョーズ」とか
「ジュラシック・パーク」あたりの娯楽映画が有名かと思います。
もちろんそれらも素敵な作品ですが、筆者としては戦争映画の面での
スピルバーグ監督作品も推したいと思います。
いま、日本は戦後70年であったり、政治的な出来事で
戦争に対して非常に考えるべき時期になっていますが、
「ホロコースト」を描いた作品として、ぜひ見て欲しい映画です。
また、あのスピルバーグ監督が
はじめてアカデミー賞の作品賞と監督賞を受賞した映画でもあります。
90年代に公開された映画ながら白黒の映画になっていますが、
最後までぜひご覧いただきたい。
吹き替えはあるのでご安心ください。
ということで、今回はわりとメジャーなラインナップでお届けしました。
アニメファンの方、声優ファンの方、そうでない方も
見たことがない作品がありましたら、ぜひご覧になってください。
<文:相沢コゼット(FICTION ART MATE)>
ニュースサイト「FICTION ART NEWS」