Web Original
プロ野球コラム
ポスト阿部として小林誠司の前には万全のレールが敷かれているかに見えたが、プロの世界はそれほど甘いものではなかった。それでも、着実に小林は階段を上っているといえるだろう。
photograph by NIKKAN SPORTS
プロ野球亭日乗

巨人・小林誠司のリードが変わった!
頭で描く配球から、投手本位へ。

鷲田康 = 文

text by Yasushi Washida

photograph by NIKKAN SPORTS

「若い選手がレギュラーを取るためには、毎日、毎日成長しているということを見せなくちゃならないんだよ」

 巨人の原辰徳監督がこんなことを言ったことがあった。

「それなのに同じ失敗を繰り返して、使えば使うほどがっかりさせられているようじゃ、土俵にも上れない」

 これは若手のホープとして期待されながら、今は二軍暮らしの続いている大田泰示外野手への苦言だったのだ。

 ただ、同じことはつい3カ月前のこの男にも言えた。

 小林誠司捕手である。

成長をアピールできなければ、プロでは生き残れない。

 今季は阿部慎之介捕手の一塁コンバートに伴って、正捕手への期待を背負って開幕からシーズンに臨んだ。ところがフタを開けてみれば、リード面での未熟さや投手とのコミュニケーション不足、打力の弱さなど様々な課題を露呈した。

 しかも相川亮二捕手の戦線離脱で阿部の捕手再コンバートがあって出番が減り、ケガから復帰した相川が今度はしぶとい打撃などで猛アピールした結果、5月20日にはプロ入り初の二軍落ちとなったのである。

 大田にしても小林にしても、原監督はもちろん、チームとしても彼らをレギュラー選手に育て上げたいという方針がある。ただ、プロの世界でおいそれと場所を空けて「はい、どうぞ」というわけにはいかないのは当たり前の話である。

 彼らが生き残っていくためには、指揮官が求める「毎日の成長」をアピールできるプレーというのが、大きなカギとなるわけだ。

 ファームに落ちた小林の一番の課題は、やはりリードだった。

「自分本位というか、投手の良さを引き出すことよりも、自分の頭で組み立ててそれを投手に強いるようなところがあった」

【次ページ】 頭で考えた配球だけでは、投手の力を引き出せない。

おすすめスポーツ動画
このエントリーをはてなブックマークに追加
  • deliciousに追加
プロ野球 トップへ NumberWebホームへ

プロ野球亭日乗 バックナンバー

8万部突破! 『通訳日記 ザックジャパン1397日の記録』 大好評発売中。 見つけよう私の健康ノウハウ「カラダStylen for MEN」
言わせろ!ナンバー最新の投稿
2015年夏の甲子園、印象に残った学校は?
仙台育英

東北出身者として「優勝旗の白河の関越え」を長年待ち望んできましたが、今年の仙台育英を見て、その可能性が今までになく高いんじ  …すべて読む

デュークNaveさん
2015/08/22 18:54
に投稿
2015年夏の甲子園、印象に残った学校は?
東海大相模

小笠原、吉田のWエース。激戦区である神奈川を征するだけでもチーム自体体力の消耗が烈しい中、45年ぶりに全国制覇を危なげなく  …すべて読む

KENZYさん
2015/08/22 14:38
に投稿
言わせろ!ナンバーについてお題をもっと見る
  • Number、電子版始めました!
最新号表紙
884
8月20日発売
特集 本田圭佑 僕は日本人の血を信じている。