故・金大中(キム・デジュン)元大統領夫人の李姫鎬(イ・ヒホ)氏は18日、自身の訪朝(今月5-8日)について、「金正恩(キム・ジョンウン)第1書記に会えなかったのが残念だった」と語った。これは、李姫鎬氏が金大中元大統領の死去から6年となる同日、自宅を訪れた韓国最大野党・新政治民主連合の文在寅(ムン・ジェイン)代表に「北朝鮮に行った時、残念だったことは?」と聞かれ、答えたものだ。
李姫鎬氏は「北朝鮮を離れる前、私たちの案内をしてくれた(北朝鮮側の)人にも『金正恩第1書記が招待したから来たのに、一度も会えずに帰るのは残念だ』と伝えた」と語った。訪朝に同行した金聖在(キム・ソンジェ)金大中平和センター理事は「メン・ギョンイル北朝鮮アジア太平洋平和委員会副委員長を通じ、夫人の気持ちを金正恩第1書記に伝えてほしいと頼んだ」と言った。文在寅代表は「夫人の訪朝を政府が十分活用できたら良かったのにと思うと残念だ。政府が頼りないと思う」と話した。
李姫鎬氏は「あの方(金正恩第1書記)に会っていたら『6・15宣言(2000年の南北共同宣言)を双方で守ろう』と言いたかった。そして金剛山観光を実施し、開城工業団地もさらに拡大していこうと言っただろう」と語った。また、空路での訪朝については「最初は陸路で行きたいと伝えた。しかし、『飛行場を新たに作ったから飛行機で来てほしい』と言われたので、飛行機で行ったのに、新しく作ったと言うところは大したことないように見えた」と語った。さらに、自身の妙香山訪問に関しては、「妙香山は初めて見たが、平壌から1-2時間の距離なのに空気も澄んでいて本当に良かった」と答えた。文在寅代表が北朝鮮側のもてなしがどうだったか聞くと、李姫鎬氏は「2000年に行った時よりも良かった。本当にいろいろな物を食べたがおいしかった」と答えた。金聖在理事は「移動のたびに救急車が同行した。外国首脳に準じる特別待遇だった」と言った。
一方、文在寅代表は同日、自身のフェイスブックに「強硬一辺倒は最も簡単だが、最も無責任な方法だ。朴槿恵(パク・クンヘ)政権の北朝鮮対応能力は歴代保守政権の中でも最低レベルだ。恥を知るべきだ」と、韓国政府の対北朝鮮政策を批判した。