■国家ブランド「トゥルー・コリア」開発
併せて、伝統文化を基盤に韓国のアイデンティティーと重要な価値を盛り込んだ「トゥルー・コリア」(True Korea)という国家ブランドを年内に開発する。これに向け6月まで公募展を実施したところ、2万2000点の写真、絵画、映像が寄せられた。このブランドを世界に発信する韓国文化院の数は、今年の28カ所から17年には33カ所に増える。
韓流の普及を後押しする「文化領土の拡張」にも取り組む。南米、中東、アフリカなど、韓流が普及していない市場では企業の活動をサポートして韓流コンテンツの配給などを拡大し、東南アジアなど成熟した市場では韓流を消費財輸出と絡めて付加価値を高める考えだ。
このほか、ポップカルチャー一辺倒だった韓流の幅を広げ「韓国人文学」の普及につなげる策も推進する。韓国が持つ国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界記憶遺産のグローバル化や、漢文で書かれた韓国古典作品を韓国語に直して他言語に翻訳する事業を拡大する。また、海外の文化院に「アリラン(朝鮮民謡)広報館」を設置するなど、韓国を代表する「キラーコンテンツ」を生み出す取り組みも進める。
■国民の文化享受の機会を拡大
国民が今よりもっと文化を享受できるよう、現在は毎月最終水曜日に開催している「文化がある日」プログラムを拡大し、これとは別に企業や学校などが自主的に運営する「文化がある日・プラス(+)」事業も実施する。このほか、シルバー世代を対象にした「1人2技(文化芸術とスポーツで一つずつ技を持つ)」キャンペーン、年配世代の経験と知恵を学ぶ教室など、世代ごとの文化プログラムも増やす予定だ。