今回のインタビューは、BASE株式会社の藤田健太郎さん!
BASEはだれでも簡単に無料でオンラインショップを開設できるサービスを提供し、多彩な決済方法も用意しています。
同社でデザイナーとして働く藤田さんに、急速に発展しつづけるBASEへの想い・デザイナーとしてやりがいを語っていただきました。
藤田 健太郎(ふじたけんたろう)さん
BASE株式会社 デザイナー 兼 フロントエンドエンジニア 1989年3月18日生まれ。千葉県船橋市出身。
2011年、明治大学を卒業後、新卒で株式会社ワークスアプリケーションズに入社。エンジニアとして従事。
その後、専門学校でデザインを学び、2013年にデザイナーとしてBASEに入社。
ネットショップ開設サービス「BASE」の機能改善と新規開発などデザイン全般を担当している。
−本日はよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
—まず、BASEのコンセプトと内容について教えてください。
BASEはだれでも簡単に、無料でオンラインショップを開設できるサービスです。
多彩なデザインプレートや即日審査が可能な決済手段を用意しており、運用も簡単です。
手作りのクラフト製品や食料品、ファッションアイテムからデジタルコンテンツまでさまざまなものが売られています。
また、webと連動してBASEで開設されたショップの商品を簡単に購入できるショッピングアプリも提供しています。
−これまででのキャリアについて教えてください。
大学では理工学部に所属し、飛行機の研究をしていました。
卒業後はインターンを経て内定をいただいたワークスアプリケーションズへ入社しました。
企業向けにアプリケーションのERPを提供していたのですが、UI/UXに関してもっとこうした方が良いのではないかと思う面が多くありました。
やはりデザインで解決できるものがあるよなとその時に強く思いましたね。
そこで会社を1年ちょっとで辞めて、デジタルハリウッドの半年間のコースでデザインを学びました。
その頃BASEがリリースされてシンプルですごいなあと思ったのを覚えています。
そこで思い切って勝手にBASEの商品をウェブスクレイピングしたサービスを作って公開したんです(笑)
それがBASE創業者の鶴岡の目に留まり、Twitter経由で声をかけられBASEへの入社が決まりました。
−入社したときのBASEは、藤田さんにはどんな風に写りましたか?
当時はやっと個人のブログが無料になり浸透しはじめていた時代だったので、「個人が無料でオンラインショップを運営できるサービスを提供するなんて、BASEは本当にすごい!」と思いました。
僕が最初の正社員だったのですが、入社当時は何もない状態でいかにもスタートアップという感じでした。
仕事の面では、とりあえず他のエンジニア3人について行くのがやっとでした。
最初は必死に仕事をこなす日々でしたが、徐々にチームのことを考えられるようになりました。
僕はBASEの中ではわりと社交的でよく喋る性格なので、スタッフ間のコミュニケーションを取り持つパイプ役になることができたんじゃないかと思います。
この自分の役割は今も変わっていないと思っています。
−BASEの社風を教えてください。
楽しそうな会社!とよく言われるんですけど、実際、本当にみんな楽しんで仕事をしていると思いますね!
学生の部活のような感覚に近いと思います。
やるときはやる、抜くときは抜くというメリハリがあると会社だと思います。
僕自身は基本的に定時の19時以降は気楽に仕事をする時間と決めているのですが、その時間に行うメンバーとのコミュニケーションがすごく楽しいですし、有意義です。
そういうちょっとした時間に他の社員の悩み相談とかも受けますし。
スタートアップなのでもちろん仕事が大変なときもありますが、信頼できるメンバーと一緒に取り組めるのは非常に楽しいですね。
−現在の業務についてお伺いできますか?
BASEのデザイナーとして、エンジニアとペアを組んで新規の機能開発に取り組んでいます。
いわゆる「これがモチベーションです」っていうのは自分の中で持っていなくて、その都度、ユーザー目線で新しいモノを作り出して行きたい、役に立つものを生み出していきたい、と考えています。
−デザイナーとして大変だなと思うことはなんですか?
他人の「こういったものが欲しい」という希望のモノをその人のイメージ通りに作っていくことですね。
他人というのは社内のメンバーだけでなく、ユーザーを含みます。
様々な人の声を聞きながら、常に課題を見つけ出しそれをいかにうまくプロダクトに反映するか、使いやすくデザイン性の高いものを作るか、ということが大事だと思っています。
—藤田さんにとって、やりがいを感じるときはどんなときですか?
やっぱりユーザーさんの声が返ってくるときですね。
BASEではネットショップの実販売イベントなど、リアルイベントも開催しているのですが、そこでユーザーさんから感謝されるとこの仕事をしていてよかったと思います。
「BASEがあってよかった」とか「デザインがかわいくて気に入っています」という声を直にいただく機会はめったにないので、とても嬉しいです。
リアルイベントは、私を含め社員のモチベーションアップにも繋がりますし、ファンの獲得にも繋がるので、これからも定期的に開催したいですね。
もちろん、感謝の声に付随して「こういう機能がほしい」「このやり方がわからない」といったフィードバックをもらうことも多いので、自分では気づかなかったことを教えてもらい、画面の設計・開発にも反映させています。
−BASEを作るデザイナーとして意識している点はどこですか?
BASEのペルソナは『お母さん』なんです。インターネットにあまり詳しくない僕らのお母さん世代の方でも簡単に操作できるようなデザインを意識しています。
機能がたくさん付いているからといって便利とは限りません。
そもそも機能自体の存在すら知らなかったり、どこにあるかよくわからなくて使いこなせなかったり。そういったユーザーにとっての不便さを極限まで失くすことこそデザイナーの腕の見せ所かな、と思います。
−今後のキャリアビジョンについて、教えてください。
BASEのスタッフはいま40名程度ですが、これからどんどん増えていくと思います。
先ほどの社風の話のなかでもお話しましたが、社内のコミュニケーションを活発にしていく、その潤滑油のような存在になりたいと思っています。
創業メンバーとして、新しく入った人も社歴の長いメンバーもみんなが言いたいことを言える環境をつくっていきたいと思います。
自分で言うのもあれですが、わりと後輩に慕ってもらえる存在ですので(笑)
いろんな部署の人たちと積極的に関わり、会社が大きくなってもBASEの社風を守っていければと思っています。デザインだけじゃなく組織的な学びを大切にしていきたいですね。
長期的な個人の話だと、いつか中学校の先生になりたいと考えています。
自分が公立の中学校に通っていたときに、社会人経験のある先生がとても面白い授業をしてくれた思い出があって。
中学生の年齢って人格形成において先生が及ぼす影響が大きいと思うんです。
社会人経験のある先生は教育という観点のほかにもいろんな視点から物事を見ることができると思っています。いろんなことを知っていて、面白くて頼りになる先生になりたいなと思います。
−素敵な夢ですね!本日はお話いただきありがとうございました。
こちらこそ、ありがとうございました。