大学図書館といえば、学生らが静かに専門書を読み、ペンの転がる音もはばかれる−というイメージだったが、最近、学生同士が集まって議論したり、プレゼンテーションしたりとアクティブな空間「ラーニングコモンズ」が誕生している。その数はここ5年で約4倍に増加。関西では立命館大が意欲的に取り組んでいる。学生の主体的な学びが重視される中、大学図書館は新たな息吹をキャンパスに吹き込むか。(横山由紀子)
今年4月にオープンした大阪府茨木市の立命館大学大阪いばらきキャンパス。夏休み前の平日の午後3時半、図書館内に設けられたラーニングコモンズ「ピア・ラーニングルーム(ぴあら)」は、174席がほぼ満席。円卓を囲んで議論したり、仕切られたセミナールームでは、プロジェクターを利用して発表が行われるなど活気に満ちていた。そうした声は、書籍の閲覧スペースには漏れないよう防音になっている。
壁際に設けられたスペースでは、経営学部1年生の学生4人が、授業の課題である「経営戦略とは何か」について熱く議論していた。
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