日本の新幹線がジャカルタを走る日は来るか
ジャワ島横断計画、最大の競合は中国
インドネシアへ旅立つ南武線205系電車(写真 : tarousite / PIXTA)
ジャカルタの都市電鉄『KRLジャボデタベック』は、渋滞問題に悩む同地の貴重な公共交通機関である。
ジャカルタはあらゆる面でのインフラ整備が、残念ながら遅れている。電気、上下水道、そして交通と、これから改修しなければならないライフラインは山ほどある。
当然ながら都市電鉄もその一つで、最近ではジャカルタ市内から郊外にあるスカルノ・ハッタ国際空港への延線が始まった。そこで活躍するのが、なんと日本の線路で稼働していた中古車両だ。
日本の電車、第二の人生
6月29日、ジャカルタの貿易港タンジュン・プリオックでは幾人もの男たちが駆け回っていた。
「お前ら、ボサッとするな! 電車が日本からやって来たぞ」
港で働く男たちは、はるかかなたの日本から輸入された列車205系の荷降ろし作業にかかった。この日ジャカルタに到着した列車は、計30両。日本で動いていた当時の塗装が、まだそのままという状態である。
都市電鉄を運営するKAIコミューター・ジャカルタ(KCJ)は、2019年までに1450両の車両導入を目指している。それを実現するには、日本からの中古車両の存在が絶対に欠かせない。現に今動いている車両も、そのほとんどがメイド・イン・ジャパンである。従って車内構造は、我々日本人にはおなじみの光景だ。
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