原発事故:東電旧経営陣3人、強制起訴へ…検察審査会議決

毎日新聞 2015年07月31日 14時15分(最終更新 07月31日 14時50分)

左から東京電力の勝俣恒久元会長、武藤栄元副社長、武黒一郎元副社長
左から東京電力の勝俣恒久元会長、武藤栄元副社長、武黒一郎元副社長

 東京電力福島第1原発事故を巡って業務上過失致死傷容疑で告発され、東京地検が2度にわたり不起訴とした東京電力の勝俣恒久元会長(75)ら旧経営陣3人について、東京第5検察審査会が起訴すべきだとする「起訴議決」をしたことが分かった。3人は今後、裁判所が検察官役として指定する弁護士によって強制起訴される。未曽有の事故を巡る刑事責任の有無が法廷で争われることとなった。

 勝俣元会長のほか武藤栄(65)、武黒一郎(69)の両元副社長が、ともに起訴議決を受けた。

 焦点は、(1)政府の地震研究機関の予測に基づき、東電が2008年に津波水位が最大15.7メートルになるとの試算を出したことから、巨大津波の来襲を事前に予測できていたか(2)対策を取っていれば事故は回避できたか−−の2点だった。

 被災者や市民団体が原発事故後、勝俣元会長ら当時の東電幹部や、事故対応に当たった菅直人元首相ら政府関係者を告訴・告発。東京地検は13年9月、当時の東電幹部10人を「容疑不十分」、菅元首相ら政府首脳を「容疑なし」とするなど計42人全員を不起訴とした。これに対し第5審査会は昨年7月、今回とは別の審査員による審査で3人を「起訴相当」と議決。東京地検が再捜査したが、1月に改めて不起訴としたため、第2段階の審査を行っていた。【山下俊輔】

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