塚本和人
2015年7月31日09時51分
朝鮮半島の影響を強く受けたとされる「大壁(おおかべ)」と呼ばれる5世紀後半ごろの建物跡が、奈良県高取町の森ヲチヲサ遺跡で見つかった。町教委が30日発表した。大壁建物跡は奈良、滋賀両県などで確認されているが、今回は1辺約13・5メートルの方形で国内最大級。渡来人の集会施設との見方も出ている。
幅約50センチ、深さ約35センチの溝の中に直径約20センチの柱を約50センチ間隔で立て、土を塗り込んで壁を造ったとみられる。床下に煙を通して暖める「オンドル」の焚(た)き口や煙道の可能性がある遺構も見つかった。
一帯は渡来系集団「東漢氏(やまとのあやうじ)」の拠点とされ、大壁建物跡は同町内だけで約40棟確認されている。日本書紀は、5世紀後半に雄略(ゆうりゃく)天皇に仕えた渡来系文官、身狭(むさの)村主(すぐり)青(あお)と檜隈(ひのくまの)民(たみの)使(つかい)博徳(はかとこ)が呉(中国)に渡り、知識人らを連れ帰ったと記す。猪熊兼勝・京都橘大名誉教授(考古学)は「文書行政や外交などを伝えた渡来系が居留した『異人館街』で、渡来系が一堂に会する集会所だったのでは」とみる。
現地説明会は8月1日午前10時~午後4時、近鉄壺阪山駅の西に徒歩約15分。問い合わせは町教委(0744・52・3715)へ。(塚本和人)
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