パーチェスファネルはマーケティングにおいて欠かせないフレームワークだ。マーケティングでのリード獲得から、営業部門での案件のクロージングまでの活動が、パーチェスファネル上で動く。
パーチェスファネルを導入したマーケティング活動を実施しても、営業部門の要望を満たさないこともある。BtoBビジネスではマーケティングと営業の緊密な連携がより多くのビジネスを生み出すが、パーチェスファネルを設定しただけではうまくいかないことも多い。
営業活動に密接につながる理想のパーチェスファネルの実現は可能だろうか?パーチェスファネルをおさらいしながら、マーケティングと営業活動を最適にするパーチェスファネルのアプローチを検討してみよう。
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パーチェスファネルについてまず最初におさらいしてみよう。
パーチェスファネルは、上図のような漏斗(英語で「ファネル」)の形で表現された、購買までの顧客の状態遷移を販売側の視点で表現したモデルである。パーチェスファネルはこのように上下方向に表現されたり横向きに表現される場合もある。どのように表現されても、パーチェスファネルそのものの意味合いは同じだ。
パーチェスファネルの理解のために、漏斗の口の部分から説明しよう。
まずは、広告や検索エンジン経由でインターネット利用者があなたのWebサイトへと訪問する。アクセス元のIPアドレスの情報とクッキーが取得でき、個として認識は可能であるが、この訪問者は誰か分からない。
この訪問者があなたの会社の製品やサービスに興味を持つ。メルマガ登録、資料請求、各種ダウンロード請求、セミナーの申込み、eBookのダウンロードなどと引き換えに、自身のコンタクト情報を残した時点で「リード」情報が獲得できる。
リードの情報からマーケティング部門として、ペルソナと合致したり、ターゲットとなる業種や会社であれば、MQLとなる。
パーチェスファネル上のMQLは、案件の候補として営業部門へとその活動引き継がれる。営業部門で、営業活動を展開すべきリードであれば、SALとして認識される。
その後の営業活動により、案件化されたり、契約にいたる。この一連の流れをモデル化したものがパーチェスファネルである。
パーチェスファネルを用いてマーケティングから営業活動までの流れを描き、マーケティング活動をしても営業部門からリードの質についてクレームが入る。BtoBビジネスでは、ちらほら目にする。パーチェスファネル上でのMQLとSALに認識のズレがある場合におきやすい。
この問題の解決は、営業部門とマーケティング部門で双方の活動のターゲット顧客層の認識を一致させることに尽きる。マーケティング部門と営業部門で、理想の顧客像の認識にズレがあれば、マーケティング部門で努力してどれだけ質の高いリードを獲得したとしても、それは営業部門からみれば質が高いと判断されないこともある。
マーケティングと営業部門の間でターゲット顧客像を共有し、パーチェスファネル上のMQLとSALの評価(質)の基準をしっかり明確にしておこう。
パーチェスファネル上でのMQLの定義があいまいで、MQLの定義とは異なるマーケティング活動を展開している例をみかける。当然MQLの質の基準があいまいとなる。
MQL、言い換えればリードの質は、2つの点で評価できる。
・あなたの会社からみて、該当リードは魅力的であるか?
・該当リードは、あなたの会社の製品やサービスに興味を持っているか?
この2つの評価により、上図のような4つのカテゴリーにリードが分類される。
あなたの会社からみてターゲット層と合致し、かつリードがあなたの会社の製品やサービスに大きく関心を寄せている場合、見込み案件となる。
ここに属するリードは、今すぐフォローアップすべきリードだ。詳細資料の送付やデモのお知らせなどのマーケティング部門での活動を展開すると同時に、営業部門を巻き込み営業活動を展開するなど、今すぐ何らかのアクションをしよう。
あなたの会社からみてターゲット層と合致するも、リード側の興味・関心がイマイチの場合、将来の案件候補となる。
ここに属するリードは、単に情報収集のために、セミナーやメルマガの登録をしたり、情報収集のために展示会で立ち寄ったりした場合が多い。リードの興味関心を高めるべく、リードナーチャリングを実施していこう。
あなたの会社のターゲット層とは合致しないが、リードの興味関心が高い場合が該当する。例えば、中小企業向けのサービスであるにも関わらず大手企業が関心を示したり、製造業向けの製品に小売業が興味を示す場合がここにあたる。
全てのリードをフォローできれば良いが、リソースの制限がある場合には、ここに属するリードは、フォローやリード育成の対象とするか選択しなければならない。
あなたの会社のターゲット層でもなく、リード側の興味・関心も十分で無いリードは、思い切ってあなたのマーケティング活動から外してしまってもよいだろう。
この4つのカテゴリーの中から最初の2つをMQLの対象とする。3つめの集中と選択は、オプションだ。必要に応じてMQLの対象に加えよう。
パーチェスファネルにおいてマーケティング側のMQLの定義ができたら、リードスコアリングにより興味・関心の高いリードを抽出する。
リードの役職や会社名、業種などのリード固有の情報によるスコアリングに加えて、リードの行動パターンや行動履歴からもスコアリングできると良い。
製品ページや事例から問合せページを過去3回アクセスしたなどの、リードの特定行動パターンに対して高いスコアを設定したり、タグなどで特定情報を付与したいところだ。
パーチェスファネルの定義がしっかりできたら、次にあなたのパーチェスファネルを最適化しよう。具体的には、以下の指標で判断したい。
・Webサイト流入に対するコンバージョン率
・リードからMQLへのコンバージョン率
・MQLに対するSALの割合
・MQLに対するホットリード(案件)の割合
・リードに対するホットリード(案件)の割合
それぞれの指標から、パーチェスファネル上のマーケティング活動をレビューする。ランディングページと、CTAの内容、フォームの項目数、リードナーチャリングでのメールの内容など、課題をより詳細に深堀し、分析しながら改善点を探し出していこう。
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