日本に「粉飾文化」が根付いた
東芝は7月21日、不正会計の実態調査を行っていた第三者委員会(委員長、上田広一・元東京高検検事長)がまとめた調査報告書を公表、記者会見をしたうえで、田中久雄社長ら歴代3社長の引責辞任を表明した。
れに先立って前日に公表した調査報告書の要約版によると、利益操作は2009年3月期から2015年3月期の第3四半期末までの段階で、1562億円にのぼった。この間の東芝の税引き前利益の合計は5650億円で、単純計算でも利益の3割近くを押し上げていたことになる。日本を代表する企業による巨額粉飾の実態が明らかになった。
報告書では、経営トップについて「見かけ上の当期利益の嵩上げを行う目的を有していた事実が認められる」と断定。幹部職員等の担当者についても、その「目的の下で、不適切な会計処理を実行しまたは継続してきたことが認められる」と組織ぐるみで不正が行われてきた実態を明らかにした。
報告書を読んで愕然とするのは、幅広い部門で、長期間にわたって売り上げの過大計上や、経費の過少計上が行われていたことだ。報告書では2008年度の税引き前利益を282億円減額修正する必要があるとしているが、それ以降、毎期にわたって不正な会計処理が繰り返されている。
2008年から突如として不正経理が始まったのか、2007年以前にも慣行として「経理のやりくり」が常態化していたのかは判然としないが、いずれにせよ不正が慢性的に行われていたことだけは間違いないようだ。粉飾文化がすっかり根付いていたと指弾されても仕方がないだろう。
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