【球界ここだけの話(239)】
スターはツラいよ…。ソフトバンク・柳田悠岐外野手(26)は、当初からファン投票で選出されたマツダオールスターゲーム2015のホームランダービーに乗り気ではなかった。
シーズンで見せている圧倒的なフルスイングから、ファンが夢舞台でアーチ量産を期待するのは当然だろう。だが、本人は「緊張するから」という理由と、もう1つ、出たくないワケがあった。
「去年、出たときに、みんなが楽しそうに外野でボールを拾っていて。今年、オールスターに選んでもらったときも『アレ、やりたいな』って思ってたんです。だけど、ダメでした…。楽しそうじゃないですか、アレ」
柳田がしきりに「アレ」というのは、17日の第1戦(東京D)でのホームランダービーでも見られた全セ&全パの選手が外野に散って、スラッガーたちのボールをキャッチすることだ。拾ったボールをそのままスタンドに投げ込むなどして、ファンを喜ばせている。
単なるボール拾いのように見えるが、2度目の球宴で2年連続でホームランダービーに出ることになった柳田としては、うらやましい光景に見えるようだ。仲のいい選手らで集まって、ああだこうだと言いながら見ているのだろうなあ…と、憧れは強まるばかりなのだろう。