担当編集者の太鼓判!
たしかに。鈴木拓さんは口が悪いです。わりとガサツです。これという持ちネタはありません。ついでに顔もそんなに良くありません。でも。鈴木さんは誰に対しても丁寧です。偉そうにしません。他人をきちんと褒めます。仕事はいつも全力です。必要としてくれた人のために出来ることを精一杯やります。そして。さりげない優しさと愛にあふれています。芸能界で19年間生き抜いてきたそんな鈴木さんの「生き方」、味わってみてください。
(主婦と生活社 石井康博)
『クズころがし』鈴木 拓/主婦と生活社/1188円
炎上芸人、芸能界一のクズ芸人……等々、不名誉な数々の異名を持つ人気お笑いコンビ・ドランクドラゴンの鈴木拓さんが「どんなに嫌われても、そこそこの成功をつかめる」「厳しい社会をしたたかに生き抜ける」処世術を初めて綴りました!
バラエティでの役割を全うする
—— 嫌われ役を引き受けてる拓さんですけど、気をつけてることはなんですか?
鈴木 微妙な違いですけど、嫌われ者にはならないようにしてます。嫌われ者はキングコングの西野(亮廣)です。
—— 嫌われ役と嫌われ者の大きな違いってなんなんでしょうか?
鈴木 他人の意見を聞かず、自分の意見ばかりなところ。これに尽きます。劇場で子供が泣き出したらロビーに出てけって言ったり、ひな壇はやりませんって宣言したり。
—— なるほど、わかりやすいです。
鈴木 僕は西野みたいな嫌われ者の嫌なところ、ウソくさいところを見抜いて攻撃する。みんなが嫌だなって思ってることを嫌な感じで言っても、ちゃんと見てくれる人は「よくぞ言ってくれた!」ってスッキリしてくれる。攻撃してくるアンチの9割は、「適当に毒吐いてやろう」ってたまたま来ただけの〝なんちゃってアンチ〟です。僕のことを知らない人に何を言われても痛くもかゆくもありません。
—— 傷ついたりしたことはないですか?
鈴木 最初は怖かったです。ブログだったんですけど、番組の企画の中で、アイドルに向かって下ネタを言ったんです。「キモーイ!」って罵倒されたから、芸人なんでもっとキモがらせることを言わなきゃいけない。バラエティの基本はケンカですから、コイツとやりあわなきゃいけない。そこで、「お前らでエロいこと考えてやるからな!」って捨てゼリフを言って。相手は中学生のアイドルですよ。
—— また、ゲスすぎますね……。
鈴木 放送されたらすぐさま、僕のブログにアイドルファンから攻撃のコメントがブワーってきたんですよ。「殺す!」「死ね!」ってのが7000件も。事務所のメールサーバーもパンクしちゃって、1万3000通は来たって聞きました。
—— アイドルファンの怒りはもの凄いですね。
鈴木 怖くなっちゃって、しばらくは『少年ジャンプ』をお腹に入れて防御してましたね。仕事場に着いて、車から降りた瞬間に刺されるんじゃないかって。
—— そのときは怖かったと。でも、その後、炎上騒動で注目を集めるようになりますよね?
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