北朝鮮が、金日成(キム・イルソン)主席、金正日(キム・ジョンイル)総書記、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の顔が並んで載っている新たなバッジを作っているという。北朝鮮の幹部はこれまで、金日成主席・金正日総書記の二人の顔が載ったバッジを着用していた。金正恩第1書記の偶像化が本格化したという分析がなされている。
北朝鮮の事情に詳しい消息筋は7日「平壌市平川区域にある万寿台創作社で、朝鮮労働党創建日(10月10日)を記念して、金日成主席・金正日総書記・金正恩第1書記の顔が並んで載っているバッジを作っている。10月10日の前にまず3000個を作り、労働党の幹部や青年同盟の幹部に配るのだろう」と伝えた。
北朝鮮で金氏一族3人の顔が並んで載っているバッジが作られるのは、今回が初めてだ。金正日総書記の場合、1994年に金日成主席が死亡した後、初めて自分の顔が載ったバッジを作り、普及させた。金正恩第1書記は、金正日総書記が死亡した2012年、自分の顔だけが載ったバッジを作って特権層に提供した。そうして政権獲得から4年で、金日成主席・金正日総書記と自分の顔が並ぶバッジを作っているわけだ。南成旭(ナム・ソンウク)高麗大学教授は「金日成王朝の3代世襲が完成したことを示す象徴。金正恩第1書記の正統性を強調し、本格的な金正恩時代の幕開けをPRしようという意図がある」と語った。
消息筋は「今回作られているバッジは、全住民用ではなく幹部用。北朝鮮が、金日成主席・金正日総書記・金正恩第1書記の3人の載っているバッジをまず高官層に配るのは、金正恩第1書記の信任と恩恵を受けているという認識を持たせようとしているから」と語った。
北朝鮮で身分を示す印のように見なされているバッジは、デザインによって幹部用と一般住民用とに分かれる。労働党旗を背景に金日成主席・金正日総書記の顔が載った幹部用バッジは人気が高く、北朝鮮では高値で取引されている。消息筋は「住民らには、バッジで自分の身分を誇示したいという欲求があるので、結婚式や行事の際には幹部用バッジを付けなければという認識が強い」と語った。一方北朝鮮は、住民の統制強化という観点から、韓国の住民登録証に当たる公民証を新たに発給するための準備も行っているという。