米系ヘッジファンドのエリオット・マネジメントが総合商社のサムスン物産と第一毛織の合併を阻止するために行った仮処分申請で、ソウル中央地裁は7日、エリオット側の申請を棄却した。
エリオットはサムスン物産とKCCを相手取り、サムスン物産の株式売却禁止を求める仮処分申請を行っていた。裁判所は今月1日にも株主総会の招集禁止を求めたエリオット側の仮処分申請を棄却した。エリオットは「合併が不公正な形で進んでいる」と主張したが認められなかった。
裁判所は2件の仮処分申請に対し、いずれも「両社の合併は法的手続きに沿い、正常に進められている」と明確に判断した。
これを受け、サムスングループは17日、サムスン物産の臨時株主総会での合併議案の表決で有利な立場となった。合併議案に賛成するか否か対応に苦慮している国民年金や国内外の機関投資家、個人投資家の間にサムスンに友好的なムードが広がる可能性が高まったからだ。エリオットは2件の仮処分申請棄却で法的対応が取りにくくなったとみられる。
ソウル中央地裁は、サムスン物産が株主総会を控え、KCCに自社株5.76%を譲渡したことについて、経営上の判断によるもので適法だとの判断を示した。同地裁は「合併が法令の定める要件と手続きを順守して進められている」とし、「今回の合併はサムスン物産とその株主の利益に反しておらず、合併のための自社株売却を不公正だとは見なせない」と指摘した。また、「今回の自社株売却は合併に反対する株主の株式買取請求権行使に備えた資金確保目的もあり、合理的な決定だ」とした。