子の名呼び「俺が悪かった」…放火4人死亡
4人が死亡した大分県杵築市の住宅火災で、県警が現住建造物等放火容疑で逮捕したのは、逃げ遅れた我が子を救出しようとしていた父親だった。
隣人たちはショックを受けながらも、行方の分からない4人の子供たちの安否を気遣った。
近くに住む70歳代女性は、6日午前0時前、叫び声とともに「ボーン、ボーン」という爆発音を何度も聞いた。逮捕された海上自衛隊1等海尉・末棟(すえむね)憲一郎容疑者(40)方は大きな炎と煙に包まれていた。
近所の会社員男性(61)が消火器を持って駆けつけると、すでに住民4、5人が来ていた。
男性によると、末棟容疑者は玄関横の1階屋根に上り、四男の雅祐(まさひろ)君(9)の名を呼びながら「飛び降りろ」と叫んでいた。救出できず、屋根から下りると、腰が抜けたように庭に座り込み、「俺が悪かった」と泣きながら大きな声で繰り返していたという。その後も、「子供たちが家にいる」と言いながら、家に入ろうとし、消火活動をしていた近所の男性らに制止された。