荒れ果てた暴力が支配する近未来で行われる壮大な鬼ごっこ。冒頭から最後までテンションの高さを維持して突っ走るアドレナリン分泌映画でした。登場人物がいちいちインパクトがあって思わず吹き出してしまうほど(人食い男爵など)、漫画みたいにありがちでやりすぎなキャラ設定だったりするけど、そんな外連味も楽しい。
悪者を弱者が懲らしめる、いまどき珍しいかつての西部劇のような痛快さ。こんな映画があっていいじゃないか!
そんな濃いキャラ満載のこの映画にあって、一番気に入ったのがコーマドーフという名前のエレキギタリスト。暴走車軍団の先頭に立ってひたすらにギターを弾き殴る男、休憩はしても出発の声が掛かれば真っ先に飛び起きてギターを弾く高い職業意識。プロです。