前日にポリ容器「GS行く」=年金不満「自殺してやる」―新幹線放火・林崎容疑者
時事通信 7月1日(水)12時12分配信
東海道新幹線のぞみ車内で乗客が焼身自殺を図り2人が死亡、26人が重軽傷を負った事件で、死亡した林崎春生容疑者(71)が事件前日、東京都杉並区の自宅近くでポリタンクを持ち、「ガソリンスタンド(GS)に行く」と話していたことが1日、知人への取材で分かった。約1カ月前から年金の受給額に不満を漏らすようになり、「自殺してやる」と話していたという。
知人の女性(68)は6月29日午後3時ごろ、林崎容疑者が同区西荻北の路上で、空の白いポリタンクを小さな台車に載せて歩いているのを目撃した。女性が「どこに行くの? 」と声を掛けると、「ガソリンスタンド」とだけ答えたという。
灯油を買いに行くと思った女性が、「暑くなるんだから要らないでしょ」と尋ねたが、林崎容疑者は無言で立ち去った。女性の夫(73)も同日夕、液体の入ったポリタンクを運ぶ同容疑者を目撃したが、特段変わった様子はなかったという。
林崎容疑者は1カ月ほど前から、この女性に対し「年金が少ない。年金基金の前で首をつってやる」と繰り返し話していたという。
女性と夫は、林崎容疑者と40年来の付き合いという。同容疑者は以前、ギターなどを持って酒場などで歌う「流し」や、幼稚園児の送迎、清掃業などの職を転々とし、最近は定職に就いていなかったという。
女性は「(林崎容疑者は)理屈っぽい性格。こんなことをするような人じゃなかった。残念だ」と肩を落とした。
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