トップページ社会ニュース一覧原発事故の避難者自殺 東電に賠償命じる判決
ニュース詳細

原発事故の避難者自殺 東電に賠償命じる判決
6月30日 11時29分

原発事故の避難者自殺 東電に賠償命じる判決
東京電力福島第一原子力発電所の事故で避難生活を余儀なくされ、その後、自殺した福島県浪江町の男性の遺族が起こした裁判で、福島地方裁判所は「原発事故によってうつ病を発症していた可能性があり、自殺と事故の間には因果関係がある」として、東京電力に対し合わせて2700万円余りの賠償を命じる判決を言い渡しました。
福島県浪江町の五十崎喜一さん(当時67)は、原発事故のため避難生活を余儀なくされて不眠などの症状を訴え、事故から4か月後の平成23年7月に飯舘村にあるダム湖近くの橋から飛び降りて自殺しました。妻など3人は「耐え難い精神的苦痛を受けて、将来を悲観したことが自殺の原因だ」などとして東京電力を訴えていました。
30日の判決で、福島地方裁判所の潮見直之裁判長は「原発事故で家族などと長年暮らした土地を追われ、帰還の見通しも持てなくなったことは耐えがたい精神的な負担で、強いストレスを与えていた」と指摘しました。
そのうえで、「少なくとも自殺した平成23年7月以降はうつ病を発症していた可能性があり、自殺と原発事故の間には因果関係が認められる」として、東京電力に合わせて2700万円余りを支払うよう命じる判決を言い渡しました。
東京電力によりますと、原発事故が自殺の原因だとして遺族が訴えた裁判で賠償を命じたのは、去年8月の福島県川俣町の女性の判決に続き今回が2例目です。

原告「判決の内容より謝罪を」

原告で、亡くなった五十崎喜一さんの妻の栄子さんは、「今まで3年間闘ってきましたが、いちばんの願いは判決の内容よりも夫に対しての謝罪です。東京電力には、夫の仏壇の前できちんと手を合わせ、頭を下げて謝罪してほしいです」と話していました。

東京電力「引き続き真摯(しんし)に対応」

判決を受けて東京電力は「原発事故により福島県民の皆様をはじめ、多くの皆様に大変なご迷惑とご心配をおかけしていることについて、改めて心からおわび申し上げます。五十崎喜一様がお亡くなりになられたことについて、心よりご冥福をお祈りいたします。今後は判決の内容を詳しく見たうえで、引き続き真摯に対応して参ります」と話しています。

関連ニュース

k10010132591000.html

関連ニュース[自動検索]

このページの先頭へ