しかし、大韓体育会はこの規定を今年末、あるいは来年初めに修正する見通しだ。特恵をめぐる論議が予想されるものの、朴泰桓とエルペは五輪のメダル候補で、これらに代わる他の国内選手がいないためだ。薬物服用で6カ月以上の資格停止処分となった選手は次の五輪に出場できない」というIOC(国際オリンピック委員会)憲章45条も、CAS(スポーツ仲裁裁判所)が2011年10月、世界反ドーピング機関(WADA)による制裁との「二重の処罰」とし、これを無効にした。
■「太極旗を付ける資格」めぐり賛否両論
朴泰桓は数日前から昔の恩師であるノ・ミンサン元代表チーム監督が運営するクムナム水泳教室でトレーニングに励んでいる。ノ監督をはじめとする一部のファンは「朴泰桓には五輪で名誉を回復するチャンスを与えるべきだ」と主張する。これに対し「たとえ朴泰桓が便法を使って五輪に出場し、メダルを獲得したとしても、誇らしく思えない」といった声も相変らず聞こえてくる。
エルペの帰化についても賛否が入り交じっている。選手の代理人を務める白石大学のオ・チャンソク教授は「韓国マラソンを生かすため」と主張する。「私を売国奴、逆賊とののしるマラソン界の先輩もいる。しかし、エルペのような世界的な選手が韓国に帰化するということは、ロトに当たったかのような幸運」と興奮気味に語る。
国民体育振興公団の黄永祚(ファン・ヨンジョ)監督は「外国人選手を帰化させれば、国内の有望株たちがマラソンをする理由がなくなる」と反対する。1992年のバルセロナ五輪のマラソンで優勝した黄監督は「私も孫基禎(ソン・ギジョン)先生(1936年のベルリン五輪で金メダルを獲得)以来56年ぶりに五輪で金メダルを獲得した。100年後を見据えて韓国人選手を育成していくべきだ」と主張した。