実はチャットツールが効率化を阻害してしまう?
こんにちは、Wantedlyの平野と申します。
Wantedlyは、「シゴトでココロオドル人をふやす」というビジョンの元、シゴト充実化を促進するためのアプリやツールを提供しています。現在私は、Wantedlyが運営するメディアの記事作成・取材対応や、新サービス「Sync」の広報、ソーシャルアカウント(Twitter、Facebookページ)の運用など、Wantedlyが発信しているコンテンツほぼ全てに関わっています。
仕事において生産性向上を目指すために、様々な企業でコミュニケーションを加速させるためにチャットツールを導入する動きが見られますが、そのツールの活用がかえって仕事の効率化を阻害してしまうこともあります。
今回は、Wantedlyで実際にあった事例を元に、反省も踏まえて、理想のコミュニケーションの在り方について書きたいと思います。
Wantedlyでは、2014年の8月から「Slack」というチャットツールを導入し、日々サービスを良くするためのコミュニケーションをおこなっています。
導入してから約1年ほど経った中で、大きく分けて6つのメリットを感じています。
①シンプルで飽きのこないUIであること
②連携できるサービスが豊富なこと
③マルチデバイスに対応していること
④デバイス間の同期が非常に早いこと
⑤絵文字コミュニケーションがおこなえること
Slackの利点については以下の記事が詳しくまとまっているので、気になる方はぜひ読んでみてください。
[国内外のベンチャーで大ブレイク中!社内チャットの「Slack」を徹底解説!]Slackでは、仕事に関係する話ばかりではなく、FacebookやTwitterで見つけた気になる記事やふとした話を共有する息抜きのChannelもつくり、堅苦しい場所にしないことを心がけています。
Slackは非常に使い勝手が良く、正直至れり尽くせりなチャットツールだったのですが、逆に使いやすいことが徒となって、仕事の生産性を下げてしまう場面が目につくようになりました。
チャットツールが使いやすいがために生まれた問題点
【その1】すべてチャットで完結してしまい、知見が残らないこと
Slackで気軽にメッセージできる反面、質問や意思決定もSlack上で行ってしまったことで、その時間にそのChannelにいた人しか結論を知らないということが起こってしまいました。
そのときの意思決定をどこにも文書化していないと、その話し合いに参加していたメンバーに毎回確認して聞かないといけない手間が発生してしまいます。それは、聞く人だけでなく聞かれる側にとっても「コスト」になってしまいます。
気軽にやり取りできるからこそ、チャットとは別の「どこか違う場所」に対応方法を文書化して残しておく必要があると気づきました。
【その2】本来やるべき業務が後回しになってしまうこと
話したい相手に気軽にチャットで相談できるので、緊急対応しないといけないものではないタスクやレスポンスが増えてしまい、本来やろうとしていた業務が後回しになってしまうということもありました。
例えば私自身も、急にメンバーからメンションがきて「◎◎をやってほしい」と言われてしまい、原稿作成が全然進まないことがありました。
そうした問題を解決すべく、Wantedlyでは「Github」というツールを導入することで社内全体の効率化を図ることにしました。(つづく)