江戸時代に生まれたマナーとされ、教科書にも取り上げられている「江戸しぐさ」について、実際は江戸時代にはなかったとの疑問の声が上がっている。江戸しぐさは江戸っ子たちに広く浸透していたというマナーや思いやりの行動で、「NPO法人 江戸しぐさ」が中心となって普及活動を行い、2004年には東京メトロのマナー啓発ポスターに採用され話題となり、現在は小中学校や民間企業で教育・研修の一環として取り入れられ、3年前から中学公民の教科書に掲載され、文科省作成の小学生用道徳教材で推奨され、その教材は今年度は120万冊配布されている。しかし今は疑問が相次いでいる。例えば「時泥棒」という江戸しぐさは「江戸の人たちは時間に厳しく、事前の約束なしの訪問はマナー違反だった」というもので、その理由について「江戸城の大名時計は1分刻みの正確さだったので、武士や将軍家御用達の商人も時間に正確だった」と記述されているが、大名時計博物館の上口翠館長によると、江戸時代の時間は空の明るさが基準で、鐘の音などで大雑把に時間を把握していただけだという。 国立科学博物館の鈴木一義研究員は「江戸城にあった1分刻みの時計は趣味用に集められたもので、江戸時代の人は時間にはルーズでアポイントはとらなかった」と語った。 2015年6月25日放送 23:11 - 23:20 TBS |