第223号(6月12日発行)「才能が無いというのは恐ろしい」

第223号(6月12日発行)「才能が無いというのは恐ろしい」

2015年06月12日発行

辛坊治郎メールマガジン第223号(6月12日発行)
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目次
1.今週の時事ネタ
2.週刊物欲情報
3.ハイパー駄洒落クリエーターN氏のダジャレ日記
4.近況
5.出演情報・著書のお知らせ
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1.今週の時事ネタ

例の新国立競技場騒動を見ていてつくづく思います。これって本質的にはモー
ツァルトとサリエリの物語なんだろうなって。あえて誰がモーツァルトで誰が
サリエリか言いませんが、この問題にかかわる3人の建築家の作品を見ると一
目瞭然です。かかわった3人とは、女流建築家のザハ・ハディド、その設計を
コンペで選んだ安藤忠雄、そしてもう一人、徹底的にザハ・ハディドのデザイ
ンを批判している日本建築学会の重鎮槇文彦です。新国立競技場の話が出るま
で、日本でザハ・ハディドを知っていたという人はたぶん相当に少数派でしょ
うから、安藤忠雄と槇文彦の作品を比べてください。ネットで調べると写真入
りの作品一覧がすぐに出てきます。こんな時インターネットは本当に便利です。
図書館に出かけて行かなくても、クリック一つで知りたいことが分りますから
ね。

どうです?調べてみましたか?安藤忠雄氏の作品は、古くは「住吉の長屋」
「六甲の集合住宅」「光の教会」「水の教会」等々、「あ、この建物知ってる」
って言う人多いでしょうね。これに比べて槇文彦氏の建築は、「幕張メッセ」
をはじめそれなりに大きくて有名な建物がありますが、それは建物のデザイン
で知っているのではなくて、そこで行われるイベントなどで有名ってことです
よね。もし世の中に槇文彦ファンという人がいれば、そのファンには申し訳あ
りませんが、私の感性からは、この人、デザインセンスはほとんどないんじゃ
ないかと思います。今回槇氏が主宰する建築グループは、ザハ案に対抗して、
「これなら短期間で安価で出来る」という新国立競技場案を発表しましたが、
単にスタンドにドーナッツ型の丸い屋根が付いているだけの全く面白味のない
建物で、正直「これが次期東京オリンピックの顔かと思うと情けない」です。
もし、槇氏が少なくとも世間の耳目を集めるような斬新なデザインを発表して
いたら、世間の受け止め方は全く違った筈です。ぶっちゃけ、才能が無いとい
うのは恐ろしいもんです。

槇氏を頂点とする東大工学部建築学科出身の日本の建築学会が、こぞってザハ
案に反対した理由の根本には、学歴の無い天才建築家安藤忠雄に対する嫉妬と
対抗心があったのは間違いないでしょう。また日本建築学会の異端児である安
藤忠雄にオリンピックスタジアムのコンペ責任者を取られた事への恨みも当然
ある筈です。さらに選ばれたのが東大出身の建築家の作品でなく、外国のこれ
また異端のデザイナーの作品となると、もはや「いてもたってもいられない」
くらい腹が立ったんですね。

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