中国・黒竜江省、韓国人観光客向け「安重根メニュー」作成

 鍋包肉(揚げた豚肉を甘酢あんかけにからめた料理)、天竜賜福(コウライケツギョの煮つけ)、馬上封侯(キノコとサケを蒸した料理)――。これらは1909年10月に安重根(アン・ジュングン)義士が義挙(伊藤博文暗殺)直前にハルビンで食べたであろうメニューだ。

 中国・黒竜江省は22日、韓国人をはじめとする外国の観光客に体験してもらうための「安重根メニュー」を発表した。

 義挙を行うため、安義士は11日間、ハルビンに滞在した。メニューは当時、安義士が仲間たちと食べたと推定される料理の数々だ。黒竜江省政府によると、ハルビン市政府迎賓館、安重根記念館近くにある和平村賓館、花園村賓館などのホテルでこれらメニューを味わえる。料金は1人当たり200元(約4000円)程度だという。

 黒竜江省が安重根メニューを作成したのは、安重根義士記念館が昨年1月に開館して以降、観光客が20万人を超え、ハルビンを代表する観光名所になったためだ。黒竜江省政府関係者は「安重根メニューは記念館オープンを受けた体験企画だ」と説明した。

 中央大の金鎬逸(キム・ホイル)名誉教授は「安重根義士の関連文献や自叙伝に当たる『安応七(アン・ウンチル)歴史』にも中国料理に関する記述はない。ただ、安義士は当時裕福ではなかったため、現地の普通の料理を食べたのではないか」と話した。

イ・ボルチャン記者(社会部)
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