女子サッカー韓国代表の「美しき挑戦」がベスト16でひとまず止まった。ベスト16入り以上の奇跡はなかったが、4年後の希望を見た貴重な時間だった。ユン・ドクヨ監督(54)が率いる女子サッカー韓国代表チーム(国際サッカー連盟〈FIFA〉ランキング18位)は22日(以下、韓国時間)、カナダのモントリオールで開催された2015年女子ワールドカップ(W杯)決勝トーナメント1回戦でFIFAランキング3位の強豪フランスに0-3で完敗した。韓国は戦力差を実感させ、マリー・ロール・ドゥリー(前半4分、後半3分)とエロディ・トミ(前半8分)に連続ゴールを許した。
ベスト16で脱落したものの、韓国女子サッカーは今回のW杯を通じて新たな歴史の1ページを書き加えた。韓国は18日、スペインとのグループリーグ第3戦で2-1の逆転勝ちを決め、W杯初勝ち点と初のベスト16進出を同時に達成した。韓国男子サッカーが1954年にW杯に初出場、その48年後の02年韓日共催大会で初勝ち点とベスト16進出を成し遂げたのに対し、03年のアメリカ大会で本大会に初出場した「太極娘子」はこれを12年に縮めた。
12年で急成長を果たしたのには、09年に創設された女子実業サッカーリーグ「WKリーグ」が大きく寄与している。7チームが参加している今季WKリーグは各チームが28試合を行う。KBS N解説者のキム・デギル氏は「選手たちはリーグを通じきっちりと試合感覚をキープし、体力を鍛え上げてきたことがベスト16進出の原動力になった」と語った。
女子選手たちが別に職業を持たず、ひたすらサッカーに専念できる環境は世界的にも韓国以外見当たらない。給与水準もWKリーグの代表級選手の年俸が4000万ウォン(約450万円)台と、ドイツ・ブンデスリーガなどと比べても遜色(そんしょく)ない。