本紙がMERS流行に伴う大手流通企業の売上高の変化を分析したところ、2009年の新型インフルエンザの流行時や昨年4月の旅客船セウォル号沈没事故のときよりも打撃がはるかに大きいことが分かった。
大型スーパー最大手のイーマートは、MERSによる初の死者が出た今月1日から16日にかけての売上高が前年同期比8.8%減少した。特に家電製品(マイナス22%)、衣料品(マイナス16%)、日用品(マイナス10%)などの減少幅が大きい。イーマートの関係者は「セウォル号沈没事故のときは全国的に事故から2週目以降は回復に転じたが、MERSは状況が悪化し続けている」と語った。
最大の打撃を受けたのは観光業界だ。韓国観光公社によると、MERSを理由に韓国旅行をキャンセルした外国人観光客数は17日までに11万7810人を数えた。免税店は今年に入り売上高が前年同期比20-30%ずつ増加したが、MERSの流行後は販売が同じだけ落ち込んだ。
また、中小企業庁が小商工人市場振興公団と共同で9日から13日にかけ全国の小規模商工業者1403人を調査したところ、在来市場の訪問客と売上高はそれぞれ50-80%減少したことが分かった。
これほど急速かつ広範囲な消費の萎縮は、MERSの拡大スピードや保健当局の管理能力に照らすと行き過ぎだと指摘されている。国際金融機関のバークレイズやシティグループなどは、MERSによる消費心理の冷え込みが限定的であれば、経済への影響は短期的な打撃にとどまる可能性もあると見込んでいる。
韓国開発研究院(KDI)のキム・ソンテ研究委員は「正常な経済活動が不可能なほどの状況ではないにもかかわらず、国民が心理的に非常に萎縮している」と語った。
専門家らは、政府も大規模な追加補正予算を編成すべきだと指摘する。現代経済研究院のイ・ジュンヒョプ経済動向分析室長は「韓国が今年3%の経済成長率を維持するには、迅速かつ大胆に、少なくとも20兆ウォン(約2兆2200億円)規模で編成する必要がある」と話している。