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【日本の議論】
中国、韓国、ロシア…太地町の追い込み漁イルカ 半数は海外輸出の“意外” 「見せしめ」の裏で規制の限界浮き彫りに
和歌山県太地町の追い込み漁で捕獲された生きたイルカの約半数が、中国をトップに韓国、ロシアなど海外へ輸出されていることが、各種統計から分かった。世界動物園水族館協会(スイス)は日本の水族館による太地町のイルカ入手を問題視し、日本動物園水族館協会の会員資格を停止したが、実際には世界各地の水族館に需要のあることが明らかになった。
規制の限界浮き彫り
中国への輸出は最近5年間で200頭以上。世界協会のホームページによると、水族館数が増えている中国では香港の2施設が単体加盟しているが、日本のような団体加盟はない。追い込み漁のイルカ入手をめぐる、世界協会による規制の限界を浮き彫りにした。
太地町の追い込み漁で和歌山県が捕獲を許可し、漁獲枠が設定されている鯨類はバンドウイルカやカマイルカ、ハナゴンドウなど7種。国立研究開発法人「水産総合研究センター」の統計によると、これらの2009年9月~14年8月の生体販売数は計760頭だった。
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