維新の党は11日の執行役員会で、企業が派遣社員を受け入れる期間の上限を事実上なくす労働者派遣法改正案の採決に応じる方針を決めた。与党は12日の衆院厚生労働委員会で採決する構えだったが、安全保障関連法案への影響を考慮し、来週に先送りする方向だ。
維新が採決に応じるのは、民主党などと提出した「同一労働同一賃金推進法案」を自民党が修正を条件に受け入れたため。同法案は正社員、非正規社員にかかわらず、同じ労働なら同じ賃金を払う内容。派遣法改正案の衆院通過後に自民、公明、維新の3党が「1年以内」としていた法整備を「3年以内」などに修正した法案を再提出する。自民党の「野党分断」に維新が乗った格好だ。
野党間の足並みの乱れは、安全保障関連法案にも飛び火した。11日の衆院平和安全法制特別委員会の理事懇談会は、派遣法改正案を巡って態度を硬くした民主、共産両党が退席したため、自民、公明、維新の3党だけで12日の審議を決めた。
維新執行部が与党協調へカジを切り始めたことで、党内の路線対立も激しくなっている。11日の党代議士会では「維新のイメージが悪くなる」「自民党政権がいいとは思わない」などと批判が相次いだ。松野頼久代表は記者会見で「野党共闘をしようといって合意した記憶はない」と弁明した。
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