【世宗聯合ニュース】韓国企画財政部は9日に発表した経済動向報告書(グリーンブック)で、足元の韓国経済は内需の回復の勢いが増しているが、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス問題による不透明感が広がったと分析した。
原油安で物価の上昇率が低水準にとどまり、消費を中心に内需は改善傾向を示している。しかし、雇用の伸びが鈍り、輸出鈍化の影響で生産と投資の回復も遅れ気味だ。
小売販売については、緩やかな回復に向かう可能性があると見込んだ。5月の百貨店の売上高は前年同月比3.6%、大型スーパーは0.3%それぞれ増加した。クレジットカードの国内使用額も7.1%増えた。
また、5月の住宅売買件数は40.5%増加し、5月としては2006年以来の高水準となった。
企画財政部は、MERSコロナウイルスの早期終息へ政府一丸となって取り組む一方、消費やサービス業など分野別の影響を綿密にモニタリングし迅速に対策を講じると説明した。また、円安や世界経済の回復の遅れなど外部の不安要因に対しても、先手を打ち市場安定に努めると強調した。