中国2大鉄道車両メーカーの合併が完了-海外受注拡大目指す
2015/06/08 11:16 JST
(ブルームバーグ):中国が国内2大国有鉄道車両メーカーを統合し、工業会社としては米ゼネラル・エレクトリック(GE )に次ぐ規模の世界2位の企業を誕生させた。合併後の新会社は国内のみならず海外からの受注拡大を目指す。
中国南車(CSR)と中国北車(チャイナCNR)の合併が完了し、1173億ドル(約14兆7000億円)規模の中国中車(CRRC )が生まれた。巨大企業の誕生を受け、エコノミストらは中国が海外での受注に向け一段と積極的になれるとみている。
中国中車の株式は8日に取引が始まった。香港市場では現地時間午前9時43分(日本時間同10時43分)現在、9.2%高の16.38香港ドル、上海では10%高の32.40元となっている。
ドイツのシーメンスやフランスのアルストムなど競合企業を上回る規模の中国中車は、アフリカや中南米、東南アジアの新興市場に照準を定める一方で、先進国市場の主要プロジェクトでの契約取得も狙う。国有企業のために李克強首相がトップセールスを行うことも多い。
CLSAの工業企業調査責任者アレクシアス・リー氏(香港在勤)は「中国南車と中国北車はかつてアルストム、カナダのボンバルディアと競合していたが、今や中国対それ以外との受注競争となった。中国の製品は高度な仕様は提供しないかもしれないが、割安感がある」と述べた。
特に東南アジアでは、受注と影響力をめぐり日本勢と直接対決を展開する。米カリフォルニア州で建設が着工した高速鉄道計画では、日中両国勢が共に車両の受注を狙っている。
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原題:China Rail Merger Forges Industrial Giant Second Only to GE (1)(抜粋)
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更新日時: 2015/06/08 11:16 JST