指揮中に倒れたカラヤンの弟子、聴衆に救われる /大邱

大邱市立交響楽団ジュリアン・コバチェフさん
心臓まひで倒れるも聴衆の医師や消防官らが心肺蘇生

指揮中に倒れたカラヤンの弟子、聴衆に救われる /大邱

 大邱市立交響楽団の常任指揮者を務めるジュリアン・コバチェフさん(60)が、ステージで指揮の最中に心臓まひで倒れたが、迅速な心肺蘇生や応急処置によって一命を取り留めた。

 コバチェフさんが倒れたのは、先月29日午前9時34分ごろのことだった。大邱市民会館のグランド・コンサートホールで、「ブラームスを知っていますか」というテーマの市立交響楽団第416回定期演奏会が行われていた。バイオリニストのキム・ウンスさんとの協演で、ブラームスの『バイオリン協奏曲』と『交響曲第1番』を演奏した後、アンコールでエルガーの『愛のあいさつ』を演奏し始めて1分たったころ、コバチェフさんが指揮台で突然倒れた。

 聴衆の中にいた数人の医師がステージに駆け付け、その一人で嶺南大学医療院循環器内科の研修医のチェ・ガンウンさんが心肺蘇生を行った。また、同じく聴衆の中にいた消防官が、市民会館内に備え付けられていた自動体外式除細動器(AED)で2階にわたり応急処置を行った。その直後に救急車が到着し、コバチェフさんを1.6キロ離れた慶北大学病院に搬送した。コバチェフさんが倒れてからわずか16分で、このような迅速な処置が行われた。

 検査の結果、コバチェフさんは心臓につながる血管が詰まる心筋梗塞(こうそく)を起こしていたことが分かった。翌日の30日、コバチェフさんは心臓の血管を拡張するステント挿入術を受け、集中治療室に収容されたが、31日正午ごろには一般病棟に移され、順調に回復している。コバチェフさんは「ステージに駆け付け、素早い応急処置をしてくれた大邱市民のおかげで命が助かった」と話した。

 昨年4月に大邱市立交響楽団の常任指揮者兼音楽監督に就任したコバチェフさんはブルガリア出身で、世界的な指揮者の故ヘルベルト・フォン・カラヤンの弟子だ。

大邱=朴円秀(パク・ウォンス)記者
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