パーツを組み替え可能で自分好みに機能をカスタマイズでき、最安5000円から購入できるという、Googleの開発しているスマートフォン「Ara」のプロトタイプが2015年5月に行われたGoogle I/O 2015で公開され、実際にステージ上でパーツを組んだりカメラモジュールを使って写真を撮影したりするデモが行われました。
Project Ara
初めて公の場に姿を現わしたAraの実働品は、下記のムービーの1:18:05あたりから見ることができます。
Google I/O 2015 - A little badass. Beautiful. Tech and human. Work and love. ATAP. - YouTube
Project AraのリードエンジニアであるRafa Camargo氏が登壇してAraを紹介。
「Araはスマートフォンの機能をひとりひとりに合わせて決められるプロジェクトです」とCamargo氏。
これがAraのプロトタイプ。本体やモジュールにはペットの犬やお気に入りの靴などの様々な写真がプリントされていて、スマホの機能だけでなく外装も自分好みにカスタマイズできるようです。
一番大きなパーツが「endo」と呼ばれるフレーム部分。
フレームの裏側はこんな感じで、モジュールをはめ込む端子が見えています。
フレームの横に置かれているのがモジュールパーツ。これらのパーツを組み替えることで自分好みのスマートフォンを作ることができるわけです。
まずはアプリケーションプロセッサをはめこんでいきます。
指で軽く押し込んでいき……
奥まで差し込むと、カチッという音がして簡単に装着完了。
続いてバッテリーモジュールを装着。
こちらもスルスルッとはめ込むことができました。
上部にはスピーカーモジュールを配置します。
さらに音楽をステレオ再生できるようにと、下部にもスピーカーモジュールをはめ込んでいきます。
モジュールの裏側には、フレーム側と同じ形の四角い端子が埋め込まれているのが分かります。
スピーカーを装着して、フレームの右側がモジュールで埋め尽くされました。
端末を表返すと……
「android」の文字が見えており、端末を無事に起動できたようです。Araは「UniPro」を用いた初のスマートフォンだ、と開発陣が自負しているそう。
ロック解除画面はこんな感じで、上へスワイプすると……
ちゃんとホーム画面が表示されました。
端末を手に取って客席に披露するCamargo氏。Araには最新版のAndroidを採用しているとのこと。
そしてCamargo氏は端末の操作デモを開始。
カメラアプリをタップして起動します。
すると、Araにカメラモジュールが搭載されていないため、画面には斜線付きのカメラアイコンが表示されました。
そこで端末を裏返して……
カメラモジュールを装着します。
カメラパーツを取り付けるだけでカメラが使えるようになるとのこと。
再び端末を持って客席の方にカメラを向けると……
観客席の様子がディスプレイに映し出されました。Araがカメラモジュールを認識して、きっちりとカメラアプリが動いていることが分かります。
せっかくなので、Araを使った初めての写真をこの場で撮ってみよう、とCamargo氏。
カメラを客席の方に向けて……
パシャリ。Araの動作はぬるぬるサクサクとは言えないものの、カクついたり止まったりはせずスムーズに操作できている様子です。
撮影した写真を見て、Camargo氏は「最高だよ!」とニッコリ。
次回のデベロッパーズカンファレンスでAraのさらなるアップデートを公開する予定、ということで今回のデモはこれにて終了。
なお、Araを使って撮影された会場の写真は、Project AraのTwitterアカウントにアップされています。今後もTwitter上でAraの開発進行状況を順次お知らせしていく予定とのことです。
First public photo from our ARA phone at #io15 . Next app install will be @googlephotos to fix lighting. #ProjectAra — Project Ara (@ProjectAra) 2015, 5月 29