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ウォームテックが日本の未来を救う!? トークイヴェント「量子マーケティングで可視化された『ポスト・クールジャパン』の行方」レポート

4月23日。『WIRED』日本版は、「量子マーケティングで可視化された『ポスト・クールジャパン』の行方」と題したイヴェントを実施した。日本が進むべき未来が示された(かもしれない)トークの模様を、登壇したスピーカーたちの言葉を中心にレポートする。

 
 
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TEXT BY WIRED.jp_C
PHOTOGRAPHS BY YOICHI ONODA

イヴェントは、日本科学未来館7階にある「未来館ホール」にて開催された。

そもそも「量子マーケティング」とは何か。イヴェントはまず、この点からスタートした。

2014年末から2015年始にかけて、『WIRED』日本版は、「クールジャパンの『次』をみんなで考えよう」と題したアンケートを実施したが、その際に用いられたのが、Scanamind(スキャナマインド)という量子マーケティングエンジンであった。「量子力学の数理を応用する」Scanamindとは、一体どのような考え方から生まれ、どのような仕組みをもつシステムなのか。その点を、開発者であるクリエイティブ・ブレインズの鈴木一彦が解説した。

「Scanamindは、本人も答えようがない『無意識の概念構造』を、量子数理を用いて可視化するツールです。

人間の脳内プロセスには、意識と無意識の2種類があります。例えば東京から岡山へ出張するにあたり、新幹線を使うか飛行機を使うかは意識的に決定しています。一方、あるブランドを好きになるまでのプロセスは、無意識のうちに進行しています。『来週からソニーをやめてパナソニックを好きになろう』とは思わないわけです。

この脳内プロセスのうち、意識的に行われているのは5パーセントで、残りの95パーセントは無意識だとされています。つまり量的にも質的にも無意識が重要なわけですが、従来の手法では、無意識を調査することはできませんでした。

そこでScanamindでは、テーマに対してあらかじめ質問を用意するのではなく、回答者自らがつくった質問に、本人自身が直感的に回答するという手法を用いています。それを波動方程式という量子力学の数理を用いて「検算」することで、無意識の構造を可視化しているんです。

波動方程式から導き出されるのは、量子力学でいうところの「固有状態」です。これは、答えを演繹的に導き出すのではなく、『答えを入れたから答えがわかる』という、実に不思議なプロセスを経て浮かびあがってきた結論です。

『答えを入れたから、答えがわかる』というのは、因果が崩壊していると思いませんか? わたしたちが普段慣れ親しんでいるのは、『原因が法則に作用して結果を生み出す』という因果率に支配された近代科学の考え方です。ただよくよく考えてみると、因果率が万物の法則であるのならば、未来は常に決定済みのはずです。必ず原因が前に現れるわけですからね。でも、決してそんなことはありません。つまり近代科学では説明のつかない『状態』が、この世界にはあるということです。

これまで人類は、神さまの時代、法則の時代を生きてきましたが、これから先は概念の時代が来るのではないかと思っています。そうなることでようやく、近代科学では捉えられなかった『状態』を可視化したり構造化したりすることが、当たり前になっていくのではないでしょうか。その流れを牽引するのが量子力学だと、わたしは考えています。

ニュートンやガリレオは、自分たちが発見したものは天体法則だと考えていました。しかし、『原因、法則、結果』からなる近代科学のパラダイムは、その後の医学や心理学や経済学、あるいはマーケティング論を生み出しました。つまり現在の人間社会の法則は、ニュートンやガリレオが発見した物理的な運動法則からスタートしたといえると思います。それと同じように、量子力学はたまたま物理学の領域で発見されていますが、いずれ量子力学の考え方は、概念の法則として活用されていくのではないかと考えています」


無意識の構造を可視化するマーケティングエンジン「Scanamind」の開発者・鈴木一彦。「21世紀は概念の時代となるはずで、そのときには、量子力学が大きな役割を果たすはず」

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