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 ●「不安ぬぐえぬ」農家ら反発

 南相馬市の2013年産米の一部が放射性物質に汚染された問題で、農林水産省は26日、東京電力が福島第一原発で実施したがれき撤去による可能性も含めて原因は「特定できない」とする最終報告を出した。地元農家は「米作りへの不安は解消できない」と激しく反発している。

 米の一部から国の基準値(1キロあたり100ベクレル)を超える放射性物質が検出されたことについて、農水省は当初、がれき撤去による粉じんの飛散が原因だった可能性を指摘。これに対し、原子力規制委員会は「がれき撤去に伴う飛散によるものではない」と異なる見解を示し、地元農家では困惑が広がっていた。

 避難指示区域の同市小高区で試験栽培、実証栽培を続けてきた農家の1人は「12年米が10ベクレルだったのに、13年米は一挙に70~80ベクレルに上がった。農水省は土も農業用水も関係ないという。農家は原発のがれき処理が原因だと思っている。トラブル続きの東電も信用できず、農水省(の調査)が頼りだったのに」と不満をあらわにした。

 児玉龍彦・東大アイソトープ総合センター長は「放射性物質の飛散を防ぐ責任は規制委にある。農業再生には放射性物質を放出させないことしかない」と話す。(本田雅和)