【ソウル聯合ニュース】韓国政府は19日、北朝鮮がこのほど実施した潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)発射実験に関連し、国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会に問題提起する方針を固めたもようだ。
韓国政府は同委員会に書簡を送り、北朝鮮のSLBM発射実験が国連安保理決議違反であることを指摘するとされる。
ケリー米国務長官も前日の韓米外相会談直後に行われた共同記者会見で、北朝鮮のSLBM発射実験について「非常に挑発的なものであり、国連の要件や他のすべての国際基準から外れたものだ」と指摘しており、国連での議論で韓米が協調するものとみられる。
弾道ミサイル技術を利用した北朝鮮のミサイル発射は、北朝鮮の核実験および長距離弾道ミサイル発射に関する国連安保理の対北朝鮮決議に違反する。
政府は北朝鮮が自ら今月9日に戦略潜水艦弾道ミサイルの水中発射実験に完全に成功したと発表したことを受け、安保理決議違反に当たると判断した。
北朝鮮制裁委員会は安保理対北朝鮮決議第1718号により安保理の傘下機関として設置され、決議違反関連情報を検討し適切な措置を講じている。また、90日ごとに勧告など委員会作業に関する報告書を安保理に提出している。
北朝鮮のSLBM発射実験に対し同委員会や、あるいはこれよりも1段階上のレベルで、安保理がどのような措置を取るか予断はできないが、北朝鮮の決議違反事例を積み重ねていくことに意味がある。
政府は韓米合同軍事演習「キーリゾルブ」が始まった今年3月2日に北朝鮮が短距離弾道ミサイルを発射したため、同委員会に書簡を送り対応の必要性を提起した。これに対する措置をめぐり、現在、同委員会では内部議論が進んでいるとされる。
また、昨年2~3月、同6~7月に北朝鮮が短距離弾道ミサイルを発射した際も、政府は同委員会に書簡を送った。安保理はこれを踏まえて北朝鮮を糾弾する声明を発表した。