平城京跡:「すごろく」だった…89年に出土の土器

毎日新聞 2015年05月22日 07時30分(最終更新 05月22日 09時31分)

平城京跡から出土し、朝鮮半島由来のすごろく「樗蒲」の盤と判明した土器。盤面の右下に「出」の文字が見える=奈良市で2015年5月21日、貝塚太一撮影
平城京跡から出土し、朝鮮半島由来のすごろく「樗蒲」の盤と判明した土器。盤面の右下に「出」の文字が見える=奈良市で2015年5月21日、貝塚太一撮影
盤上遊戯「樗蒲」の遊戯方法
盤上遊戯「樗蒲」の遊戯方法

 奈良文化財研究所(奈文研)は21日、奈良市の平城京跡で、朝鮮半島由来のすごろくの一種「樗蒲(ちょぼ)」(和名・かりうち)の盤面と考えられる土器が確認されたと発表した。奈文研は「古代の遊戯の実像や、日本と朝鮮半島の交流を示す資料」としている。

 ◇現代韓国「ユンノリ」に類似

 1989年に平城京の二条大路跡から出土した土器で、8世紀前半の素焼きの皿(直径約19センチ)。内側の底に直径約8センチの円状の点と、円の中心に向かう放射状の点が刻まれ、「出」という文字もあった。

 これまで用途は不明だったが、奈文研の小田裕樹研究員の調査で、現在も韓国などで親しまれているすごろく「ユンノリ」の盤面に似ていることが判明。「出」という字は駒の出発点か出口を表す記号と判断した。

 国内では秋田県などで似た模様が刻まれた土器や木製品が6例確認されており、これらも樗蒲とみられる。

 土器は下級役人に関わる木簡と一緒に出土しており、小田研究員は「当時の下級役人らが金品をかけて遊んだのだろう。樗蒲は日本では廃れたが、奈良時代の国際交流の活発さがうかがえる成果」としている。【塩路佳子】

 ◇ユンノリ

 朝鮮半島の伝統的なすごろく遊びで、現在も正月などに遊ばれている。2人で対戦。四つずつの駒を盤上で動かし、先に出発点に戻した方が勝ち。進む駒の目は「ユッ」と呼ばれる4本の木の棒を投げ、表裏の組み合わせで決める。かつては円の盤面だったが、今は四角の盤面を使う。

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