40年以上、縫製工場の「下(補助員)」として働いた母親にささげる映像がベネチア・ビエンナーレ美術展史上で最高の成果を韓国にもたらした。映画監督・アーティストのイム・フンスン(46)が9日午後(現地時間)、第56回ベネチア・ビエンナーレ授賞式で、世界53カ国・136人が参加した展示部門の銀獅子賞を受賞した。1986年にベネチア・ビエンナーレに韓国美術界が初めて出品して以来、最大の成果だ。
受賞作『Factory Complex』は韓国とアジアの女性の労働現場をインタビューと詩的な映像でつづった95分間の長編映画だ。審査委員会は選定理由について「アジアの女性たちの労働条件に関わる不安定性の本質を繊細に描いた映像」と説明した。もともと35歳以下の若いアーティストたちを主な対象にしている銀獅子賞を46歳のイム・フンスンが受賞したのも異例だ。
韓国人としてはアーティストのチョン・スチョン(1995年)、カン・イクチュン(97年)、イ・ブル(99年)が参加した韓国館で3回連続特別賞を受賞したことがあるが、本展示で個別に招待された韓国人アーティストが受賞したのは初めて。昨年のベネチア建築ビエンナーレで建築家のチョ・ミンソクが率いる韓国館が金獅子賞を受賞したのに続く朗報だ。ほかに、韓国出身者としては韓国系米国人ビデオ・アーティストのナム・ジュン・パイク=韓国名:白南準(ペク・ナムジュン)=が1993年にドイツ館代表として参加、金獅子賞を受賞している。今年の国別館の金獅子賞はアルメニア、本展示の金獅子賞は米国のアーティスト、エイドリアン・パイパー(Adrian Piper)が受賞した。