ベルリン=玉川透
2015年5月12日06時16分
世界最高峰のオーケストラの一つ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の幹部は11日夜(日本時間12日未明)、楽団員による会議で、2018年に任期切れとなる首席指揮者兼芸術監督サイモン・ラトル氏(60)の後任を協議したが、結論を出せなかったと発表した。「今後1年以内」に再投票を行うという。世界のオーケストラ指揮者の人事にも影響を与え、「音楽界のコンクラーベ(法王選挙)」とも呼ばれる首席指揮者選びは、異例の先送りとなった。
楽団員が自分たちで首席指揮者を選ぶのは同楽団独特で、「帝王」と呼ばれたカラヤン氏の後任を選ぶ1989年に初めて導入。今回が3回目で、16年ぶり。
ベルリン市内で行われた会議には、正団員120人以上が出席。開催場所も公には秘密で、携帯電話も取り上げられる徹底ぶり。全員で候補者を挙げ、最後に多数決で選出。その場で本人に連絡し了承を得て決定される予定だった。
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