【社説】韓国人をセウォル号から遠ざける暴力デモ

 18日土曜日、ソウル市庁前のソウル広場で「セウォル号惨事1周年汎(はん)国民大会」(主催:セウォル号事故国民対策会議)が行われた。ソウル広場から光化門広場の方向へと北上しようとした参加者約1万人(警察推定)は、警察がバス、トラックで設けた封鎖線に阻まれるや、警察と激しく衝突した。参加者らは機動隊のバスをロープで縛って激しく揺り動かし、またバスにスプレーで「政府が全員を殺した」「政権退陣」などと書き込んだかと思えば、ある若い男は太極旗(韓国の国旗)を手に持ったままこれに火を付けた。この集会で機動隊のバスやパトカーなど71台の警察車両が破損し、警官や機動隊員など74人が負傷した。一方で集会の参加者も9人が負傷したという。

 沈没事故からちょうど1年となった16日にも1万人規模の集会が行われ、大統領府に向かって行進しようとした参加者らと警察が衝突する事態が発生している。また11日にも2500人以上が同じソウル都心で抗議行動を繰り広げた。18日の集会を主催した4・16家族協議会の委員長は「24日と25日にも集会を行う」と明言しており、週末の都心を舞台に今後も暴力デモを繰り返すことをすでに宣言している。

 1年前の事故発生当時、国民の誰もが犠牲者の死を悼み、悲しんだ。しかしそれから1年が過ぎた今、テレビでセウォル号関連の集会やデモが報じられるたびに、これを苦々しく思い他のチャンネルに変えるという視聴者も少なくない。集会では暴力行為が繰り返されている上に、参加者たちが叫ぶスローガンも遺族を慰労するものではなく、徐々に政治的な色合いを帯びる方向へと変質しているからだ。

 18日の集会が始まる直前には、50人以上の遺族らが集まりすでに光化門広場で抗議行動を行っていた。ところが警察によって連行されたおよそ100人の集会参加者のうち、遺族はたった20人しかいなかった。つまり連行された参加者は、遺族ではない人物の方が多かったのだ。その中には2013年7月、ソウル市中区庁の双竜自動車関連の焼香所撤去に抗議し、警察官に暴行を加え逮捕状が出された進歩派弁護士団体「民主社会のための弁護士の会(民弁)」所属の弁護士もいた。この弁護士はかつての米国産牛肉輸入反対を叫ぶキャンドル集会、ソウル市竜山区の再開発撤去建造物で起きた火災事件をめぐるデモなど、反政府集会があるたびに常に顔を出してきた人物だ。

 18日の集会を主催したセウォル号惨事国民対策会議で共同運営委員長を務める男も、かつて竜山火災事件究明委員会執行委員長、国家保安法廃止国民連帯執行委員長などを歴任したプロの職業活動家だ。セウォル号関連の集会や抗議行動が反政府闘争に変質する理由は、抗議行動を反政府集会に変質させることを狙う彼ら職業活動家が背後で集会の糸を引いているからに他ならない。つまり彼らが集会を企画し扇動する意図は最初から反政府集会にあるということだ。

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