よく通うコンビニにえらくテンションの低い店員がいる、声は全体的に小さく、終始うつむいており、とにかく元気が無い。
と、まあここまでは「接客に向く人とそうでない人がいるよなあ」と当たり前の感想を持って終わるのだが、この店員の変わっているのは、帰り際、割れんばかりの元気な声で「ありがとございまっした~!!」とあいさつをしてくれるところにある。
毎回毎回、赤紙が届いたかのようなどん底のテンションで接客をし、帰り際に、破れかぶれの「ありがとう」をぶつけてくる。
意味が分からない。
いつもこの世の終りかのような風体で接客しておきながら、なぜ最後の最後だけそんなテンションになる。
これは、いったいどういうことだろか。
推察するに、これはたぶんその店員なりの帳尻合わせではないだろうか。
つまり、いくらどん底のテンションで接客していようとも、最後の最後に元気な声で挨拶しておけば、全体としては「ああ、なんか割りと元気な店員さんだったなあ」という印象を持ってもらえると思っているのではないだろうか。
だとしたら、完全に悲しい勘違いなのだが、もし、いつの日か僕もコンビニで働く機会があれば、ぜひともこの先鋭的な接客を取り入れて即日クビになりたい。