福島第1原発:格納容器内の映像公開 ロボット撮影
毎日新聞 2015年04月13日 18時50分(最終更新 04月13日 20時41分)
東京電力は13日、福島第1原発1号機の原子炉格納容器内に入れたロボットが撮影した映像を公開した。映像では、格納容器1階部分の金網状の床に散乱した多数の落下物などが確認できた。炉心溶融を起こした1〜3号機で、格納容器本体の内部の様子が映像で撮影されたのは初めて。
ロボットが測定した格納容器内の放射線量は最高で毎時約10シーベルトに達し、地下の汚染水から蒸気が立ち上っていた。東電は今年度末までに溶け落ちた核燃料があるとみられる地下階の調査に着手する予定で、「次の調査につながるデータが採取できた」と説明した。
ロボットは10日に格納容器内に投入されたが、十数メートル移動した地点で走行不能になった。狭い通路で障害物を避けた際、床の段差などに引っかかった可能性があるという。東電はロボット回収を断念し、13日に電源ケーブルを切断した。今後、再発防止策を検討し、別のロボットによる調査を続ける。【斎藤有香】