【完全版】タバコ部屋サバイバルガイド

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 仕事の合間、5〜10分間とある場所に行くだけで社内でのコミュニケーションに一歩差をつけられる……なんて話があるとしたら、皆さん信じますか?
あるんですよこれが。それは喫煙所。

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via. ウレぴあ総研調べ、記事をもとに編集部にて図を作成

 会議室以外で最も仕事の会話が弾んだ場所はどこか、というアンケートにも喫煙所がトップに踊り出ており、喫煙所におけるコミュニケーションが新しい事業や出世の場を生むのは珍しくないことです。
 筆者は普段ゲーム関連の仕事をしているのですが、タバコ部屋での会話から新しいゲームの企画が立ち上がり、そのディレクターとして私が抜擢されるなどしており、「タバコミュニケーション」にはタバコの臭いに紛れた新しいビジネスチャンスの臭いがムンムンしていると感じている次第です。

 そこで今回皆様には「タバコミュニケーション」についてのイロハを例文とともにお伝えし、煙の奥からビジネスチャンスを引っこ抜く手段をご紹介できればと思っております。タバコ部屋を生き抜くサラリーマンのためのサバイバルガイド、完全版です(長いです)。

目次

  • (基礎編)初心者のためのタバコミュニケーション
  • (応用編)上司に話しかけよう
  • (応用編)同僚・後輩に話しかけよう

(基礎編)初心者のためのタバコミュニケーション

 タバコを使ったコミュニケーションはどうスタートさせるべきか。おすすめなのは、定番中の定番ではありますがタバコの銘柄そして着火器具です。

タバコの銘柄を聞こう

 喫煙者にとってタバコの銘柄はこだわりがある場合が多く、それを聞かれるのはわりとうれしいものです。さらにこういう形で一度でも会話したことがあると、喫煙所でのコミュニケーションはより簡単になる傾向が多いのです。

  • 「そのタバコあんまり見かけませんね、なんて銘柄ですか?」
  • 「◯◯ってどんな味でしたっけ? 昔吸ってて……。」

 また、珍しい銘柄の場合はそのタバコにこだわりがある場合が多く、由来を聞くことで趣味がわかる場合もあります。
さらに言えば、ソフトボックスとハードボックスや、メンソールの場合にもこだわりがある場合が多く、その点も聞いてみると面白い話が聞けることが多いです。以下にその一例を挙げますが、会話の糸口となることでしょう。

PALL MALL(ポール・モール)の場合

  • ルパン三世の次元大介
  • シークレット・ウィンドウのジョニー・デップ
  • 太陽にほえろ! の石原裕次郎 etc…

ソフトボックスとハードボックスの違い

  • ソフトボックスのほうが味が良い(基本変わらないけど)
  • 尻のポケットに入れる癖があるからソフトボックスが良い
  • 胸ポケットに入れた際にタバコが崩れないようにハードボックス etc…

メンソール

  • 鼻炎気味だからメンソールでスッキリしている
  • 眠くなることが多いからメンソールが良い
  • なんとなく

着火器具を借りよう

 タバコの他のこだわりポイントとして、着火器具に関しても凝っている方は多いものです。また、逆に「火がつきゃそれでいい」と安いライターを持ち歩いている方もいたり様々。オイルライター、ガスライター、他にはマッチや火打ち石をそのまま使うような変わったライターまで色々あります。
 特にクリエイターが集まる会社では珍しいライターを見かけることが多いので、一度見せてもらうのも話のキッカケには良いでしょう。

ジッポーライターを借りてみる

 シンプルなものからエングレーブ(彫刻)が特徴的なものまで、デザインが選べるのが魅力のジッポーライター。それだけに価値のあるなし、こだわりのあるなしがわかりにくいライターのひとつではあります。
 貸してもらった際はライターの傷のあるなしなどを見て、「綺麗にされてますね」 とか 「けっこう年季入ってますね」 などと聞いてみると、古い/新しいを抜きにしてそのライターの経歴や思い入れを聞け、話が弾むことが多いです。

100円ライターを借りてみる

 ただ借りるだけでは面白くないですし、会話のきっかけにもならないのがこの100円ライターです。しかしながら、100円ライターを持っているということはカートンで買うことが多いという可能性も加味できます。
 そこで、おまけで貰うライターについての不満なんかを話のきっかけにすると良い場合が多く、特に 「たまにはターボライターも付けてほしいですよね」 と話を振ると共感頂けることが多いです。

その他のライター、マッチなどを借りてみる

 特徴的なライターは使い方を聞くだけで話が盛り上がることが多いです。特にコツが必要なロンソンや、形が特徴的なイムコミッドレッドなどは話を聞いてみると面白く、そのライターがちょっと欲しくなったりするかもしれません。

 マッチに関してもこだわりの多い方がたくさんいます。さらに着火方法や消火方法まで個性的な方が多いので、その点を聞くのもよいでしょう。
 また、特徴的なライターやマッチは自分が声をかけられるキッカケとしてもかなり有用で、珍しい銘柄と珍しいライターを持っているだけでいろんな人から声をかけられます。特にこだわりがなくとも、良いライターをひとつ持つのはかなりオススメですよ。

 さて、基礎が身についたところで、ここから先は簡単な例文を交え、一歩先ゆくタバコミュニケーションを皆さんにお伝えします。

(応用編)上司に話しかけよう

喫煙と出世は人間関係・出世に影響する

 25〜34歳までのビジネスパーソン1,000人にアンケートを取ったところ、タバコが人間関係や出世に有利に働くと答えた人の割合は50%を超えていたりなど、実はタバコ部屋は人間関係にかなり影響します

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via. オリコン、記事をもとに編集部にて図を作成

 また、そもそもタバコ部屋が設置されている会社は重要管理職の人間が喫煙者である場合が多いのです。上司はもちろん課長、部長、専務、社長、会長などの管理職・取締役に類する方々もその場所に来る可能性があります。
 そう、つまり喫煙所は重要管理職の方々がリラックスしている時、一体何を話しているのかということをリサーチできる場所なのです。さらに言えばそれを立ち聞きすることの出来る良い場所であり、酒の席以外で様々な情報を聞き出すことの出来る、とても良い場所なのです。

上司向け例文1. 「お疲れ様です」

 はい、基本にして最強の挨拶です。上司・社長問わず誰にでも使える例文ではありますが、挨拶をする/しないで印象はかなり変わります。また、喫煙所での挨拶を慣習化すると、会話のない喫煙所の空気を変えることも可能ですし、この先々の会話もやりやすくなります。
 様々なコミュニケーションの門扉を開くのは挨拶と言う名の鍵であるため、まずは喫煙所に来る人間すべてに挨拶をするところから始めてみましょう。
 ただし、気をつけて欲しいのはタバコを吸う人間はリラックスあるいはストレス解消のために喫煙所に来ているということなので、大きい声でハキハキとあいさつするのはNGです。
 あくまで声は小さく、やりとりは簡単に、を心がけてください。

上司向け例文2. 「○○の件なのですが……」あるいは「その件なのですが……」など

 前述したとおり、重要管理職の方々がリラックスしている時、一体何を話しているのか聞ける場所であるタバコ部屋では、あなた自身が関わっている仕事の話が持ち上がる可能性も往々にしてあります。その場合、積極的にその会話へと参入していきましょう。喫煙所では上司の口も軽くなっていることがしばしばあるため、有用な情報を聞き出すチャンスでもあります。
 また、仕事以外の自分が知っている内容——たとえば昨日の野球やサッカーなどのスポーツの内容であったりも、会話をはじめる良いキッカケとなるでしょう。

上司向け例文3. 「すみません、タバコわすれちゃって……」

 上司とタバコの銘柄が同じの場合、忘れたフリをして一本恵んで頂くことで心理的距離を縮められます。上司との心理的距離感を詰めるには喫煙所はもってこいの場所であり、またこういったやりとりはタバコでしか行うことができません。
 ただし、人によってはこのやりとりをものすごく嫌うため、この例文は慎重に扱いましょう。一本もらったら次の機会に返すこともお忘れなく。

TIPS 外堀を埋めよう

さて、ここまで上司との会話を書いてきましたが、相手が取締役に近い人間である場合、直接上記の例文を投げるのはやめましょう。なぜならば、あなたが何らかの管理職や役職を持っていない場合、取締役の方々にとってあなたは有象無象のひとりにすぎないからです。
ではどうするか。良い方法の一つとしてまず「外堀を埋める」——つまり取締役の方々が会話している人間を狙って話しかけるという方法が挙げられます。

 話しやすい取締役の場合には、積極的に上記の例文を投げかけてみましょう。

(応用編)同僚・後輩に話しかけよう

同僚・後輩との関わり方

 喫煙所では心理的な距離感が縮まり、仕事の話はもちろんですが、なんとなくそれ以外のことを話しがちです。職場ではプライベートのことに踏み込まれたくない! と思っている方も多く、それによってせっかくのタバコミュニケーションが台無しになってしまう可能性もあります。
 逆に自分からプライベートの明かせる部分を少しだけ開示してみて、先方の出方を見るというテクニックもあります。
 ただ馴れ馴れしいと思われるのはマイナスですから、相手が話してきたら話す、というスタンスを取るのが良いでしょう。
 なるべく仕事の内容を中心に。とはいえあまりカタくならないように。

同僚・後輩向け例文1. 「禁煙したことある?」「一日にどれくらい吸う?」

 仕事で顔は合わせるけどその他では別に会話しない相手に導入としてもってこいの会話がこちら。相手のタバコに対するスタンスも聞くことが出来ますし、それによって性格も見えます。相手に対して興味がある、という姿勢を見せるのにも良い質問の一つであるため、積極的に使ってみるのをおすすめします。
 ユーモアのある答えを返してくれる方も多いため、ぜひこれを導入にして関係を強めてみてください。

同僚・後輩向け例文2. 「このへんで昼飯うまいところ知ってる?」

 目線が違えば見えるものも違ってきます。通い慣れたあの店のほかに、同僚や後輩はあなたの知らないお店を知っているかもしれません。今の時期であれば新入社員の方々も多いため、逆に「このへんで昼飯うまいところがあるんだけどさ」と話しかけてみるのも良いでしょう。
 大事なのはメシに誘うのではなく「ある」ということを話す/聞くことです。一緒に行くかどうかについてはその先で決めれば良いことなので、あくまで「ある」ということに絞り、会話してみるとよいでしょう。

同僚・後輩向け例文3. 「お疲れ様、今日はどうだった?」

 なんだこの例文? とお思いかも知れませんが、特に相手がちょっとお疲れ気味の女性に有効な質問の一つです。なんとなく疲れているように見える女性の同僚・後輩は、人によりますがウップンが溜まっている事が多く、誰かに話して解消したい! と思っている方がわりと多いのです。
 解決策を出してあげる必要はありません。ただただその話を聞いて、うなずいて、最後に「大変だったねえ、お疲れ様」と声をかけるだけで、相手はかなりのストレスを解消することができます。
 ただし、話を聞いてあなた自身のストレスが溜まらないようにしてください。

まとめ

 オフィス内でも自由にタバコを吸うことが出来た十数年前とは違い、現在喫煙者は肩身の狭い思いをしてタバコ部屋に押し込められています。喫煙者そのものの数も減り、健康志向に大幅に傾いている社会の姿勢や世論の動きなどからしてみれば良い流れなのは間違いはないのですが、とはいえいまだ根強い人気を誇る嗜好品として様々な方々に愛されているのが現状です。

 ただし、非喫煙者の方々からすれば「タバコ休憩」というのはずる休みとして受け取られているコトが多く、その点だけは注意してくださいね!
 それではよいタバコ部屋ライフを!

( 執筆:大坪寛夫 / 編集:仁田坂淳史 )

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大坪寛夫
物書き。「文字」や「文章」が関わるあらゆる分野においてのフリーランスで、日本語を使いいかにして物事を伝えるかを追求している日本語大好きマン。最近は小説・漫画原作・ゲーム・アニメ脚本等、訴求力の必要なエンターテインメント媒体にて現在活動中。