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マイナンバー施行は10月5日に決定、制度の確定待たず準備を急げ
政府は2015年3月31日に、マイナンバー制度(行政手続番号法)の施行期日を2015年10月5日と定める政令を閣議決定した。個人番号の通知などを行い、2016年1月1日にマイナンバーの利用を始める。また厚生労働省が3月31日に、マイナンバー制度に伴う省令改正案を公表し、パブリックコメントの募集を始めた。改正案が確定するのはパブリックコメント後だが、企業は今からシステム改修などの対応を急ぐ必要がある。
厚労省令の改正案では、年金や雇用保険の申請様式などにマイナンバーの記載を追加する。それによって、2016年1月から申請者は住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)を利用した際に住民票などの添付が不要になる。加えて自治体などは、条例に基づいて添付する書類などを自治体内のシステム連携によって省略できる。さらに、2017年1月からは国が運営する「情報提供ネットワークシステム」を通じて他の行政機関と情報連携し、提出義務のある添付書類を不要にできる。
マイナンバー制度については、厚労省が2014年12月に「社会保障・税番号制度の導入に向けて」と題した文書を公表し、概要を明らかにしていた。利用開始日の2016年1月1日から、企業は雇用保険の被保険者資格取得届などにマイナンバーを記載することが必要となる。適用事業所設置届などには、法人番号を記載する。2017年1月からは、健康保険や厚生年金保険の被保険者資格取得届などにもマイナンバーを記載しなければならない。
さらに厚労省は、既存の従業員・被扶養者のマイナンバーについて、2016年1月以降のある時期に健康保険組合・ハローワークに報告を求めるとしている。各自治体の行政事務システムと情報提供ネットワークシステムを情報連携する中間サーバーでマイナンバー(正確には機関別符号)と関連情報をひも付けておくためという。企業年金や厚生年金保険、国民年金関係の省令・告示は、施行準備などを踏まえて別途パブコメを募集する予定だ。
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